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創春館新聞 「さんぽみち」

 さんぽみち7月号

さんぽみち7月号もくじ

・ケアセンター朱咲特集 祝3周年!

・今月の事業所便り

・吾輩はジータである

・院長先生の健康豆知識

・今月の行事予定

・創刊、明月新聞

・環境美化委員会より

・文芸作品

・編集後記

 

ケアセンター朱咲特集 祝3周年!!!

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管理者挨拶

 ロンドンオリンピックが開催される2014年七月、ケアセンター朱咲は開設3周年を迎えることができました。これもひとえに2011年開設以来、利用者・家族の方々や地域の方々、そして市役所並びに各関係機関の支援および協力の賜物と感謝しています。

 開設記念日の7月1日には、小規模多機能ホーム・グループホーム合同で、おやつの時間にケーキを作り、皆でお祝いの歌を歌って朱咲の誕生日を祝いました。

 3年という歳月はあっという間で、開設当初からのスタッフは少なくなってしまいましたが、法人一、平均年齢が若く、美男美女揃いといわれる職員20名と「利用者・入居者第一」を常に考えながら日々の業務に奮闘しています。

 私個人としては、昨年春、城田前管理者からバトンを受け継ぎ、頼もしい個性豊かなスタッフに背中を押してもらいながら何とかグランド1周することができたという感じです。

 これから先、あと何周できるか分かりませんが、地に足を付け慌てず焦らずゆっくりと体力気力が続く限りスタッフと力をあわせながら10周、20周と走っていきたいと思っています。

これからも地域の方々に愛され信頼されるケアセンター朱咲になるよう職員一同頑張ってまいりますので、ご支援ご協力の程よろしくお願い致します。

                                                              ケアセンター朱咲 管理者 石関 和行

 

今年も前橋七夕まつりに七夕飾りを出展いたしました。

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 7月5・6・7・8日、前橋中心商店街の各通りで前橋七夕まつりが行われました。この記事が皆様のお手元に届く頃には既に前橋七夕まつりも終了してますが、ケアセンター朱咲では「今年こそは大きな賞を取るぞ!」と6月初めから利用者・職員で協力し、大作を完成させました。

今年は前橋市市制施行120周年記念事業となるため例年より盛大に執り行われました。どんな賞がいただけたかは次回のさんぽみちで、ご報告させていただきます。結果を知らない方は、お楽しみにしていてください。

 

今月の事業所便り

 ケアセンター朱咲

スズカステラ作り&あじさいドライブ

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 ケアセンター朱咲では6月10日に1階、2階合同でタコ焼き器を使いスズカステラ作りをしました。テーブルごとに焼き上がり具合が違い「あっちの方がおいしそう」「UFOみたいのが出来た」などと、普段やらない事をしてとても楽しまれていました。生クリーム、チョコ、フルーツでトッピングして皆でおいしくいただきました。また6月18日~23日まであじさいドライブへ行きました。たくさんのあじさいが満開に咲いており、皆様とても喜んでいらっしゃいました。 

 

 創春館通所リハビリ

お父さんに扮して大盛り上がり

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  6月16日(土)創春館通所リハビリでも、父の日のお祝いをしました。まずは、男女5名の職員が、思い思いの『お父さん』に変装して登場しました。職員の見事な成りきり振りに、会場は大喝采。「あのお父さん、○○さんじゃない?」とささやく声や、「よっ、○○さん、格好いいよ」とかけ声もあり、大変な盛り上がりでした。続いては、利用者様にも、『お父さん』になっていただきました。とあるテレビドラマの父親像にヒントを得て、手作りのちゃぶ台をひっくり返していただきました。参加する利用者様は、薄い頭と眼鏡、職人の法被姿のお父さんに扮します。「ふざけるな!」と叫びながら、ちゃぶ台の上の晩酌セットを、力いっぱいひっくり返し飛距離を競い合うというゲームでした。意外にも、ちゃぶ台のものが飛んでいく様は、行った方はもちろん、見ている側も妙に気持ちが晴れる感じでした。若い頃に経験した方もおられたのでは?と、冗談も飛び交うなか、皆さん笑いが止まりませんでした。最後に、日頃の感謝の気持ちを込めて、お花紙で作った黄色いバラを贈りました。嬉しそうに、胸元へそっと挿される方もいて、お腹から笑った後の素敵な締めとなりました。

 

 GHゆめさき

たくさんのアジサイに囲まれて

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 グループホームゆめさきでは、6月29日にあいのやまへアジサイ見学に行ってきました。たくさんの花が咲きほころんでおり、その間をしっかり歩かれ、下まで行き持参したゆめさき弁当を東屋で食べました。ほとんどの方が完食されていました。「外で食べると美味しいね」と言って下さいました。アジサイの花の前で、モデルさんのようなすました顔で写真におさまっていました。「こんなにたくさんの花は綺麗だね」「こんなに綺麗にしてくれるのは大変だね」と話されていました。外出することにより、日頃のストレス発散になったのではないかと思います。これからも楽しめる行事を考えていきたいと思います。

 

 涼風の家

みんなでじゃが芋掘り

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 涼風の家では、入居者の皆様で「じゃがいも掘り」を行いました。ゴールデンウィーク明けに種いもを植え、どんどん大きくなる葉っぱを見ては「今年はおっきなお芋が取れるよ~♪」と、収穫の日を心待ちにしていました。当日、交替でじゃがいもを掘り「こんなに大きいのがとれたよ~!」「まだまだ出てくるよ~!」と、歓声が飛び交いました。今年の“涼風じゃがいも”は形も大きく、じゃがバターにして美味しく頂いています。

 

 あかしあの里Ⅰ

あじさい祭り見学ドライブ

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 6月下旬~7月下旬まで、あいの山公園にてあじさい祭りが催されており、入居者6名、職員4名計10名であじさい見学に行きました。公園内は坂や距離もありましたが、10種類、10万株のあじさいは盛観で皆さん『素晴らしい』『綺麗だね~』と景色を堪能されていました。また、帰りに敷地内にある産地直売所で昼食のお弁当とおやつを買って持ち帰り、皆さんで美味しく頂き、お腹の方も大変満足された様子でした。今後も季節の花々を見学しにいろいろな場所に出かけて行きたいと思いました。

 

 あかしあの里Ⅲ

手作りドーナツ

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 6月12日に手作りおやつでドーナツを作りました。型を使いドーナツの形に抜いてもらうと、「何ができるんだい。」と皆さん興味津々に聞いてこられました。油であげるとふっくらとふくらみ、一同から歓声があがりました。仕上げに粉砂糖を振っていただきましたが、待ちきれずにかじってしまう方もいたほどです。「こりゃうまい。」と大満足の声をたくさんいただいた一日でした。

 

 春らんらん

お腹一杯!イチゴ狩り

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 春らんらんでは、6月3日にイチゴ狩りへ出掛けました。赤く色づいたイチゴをお腹いっぱい食べていました。イチゴ狩り初体験の利用者様は「こんな風になっていたなんて知らなかったよ」と感動されていました。たくさんの笑顔が見られ、皆様いい気分転換をされていたようでした。

 

 あかしあの里Ⅱ

みんなでアジサイ見物

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 あかしあの里Ⅱでは、6月29日に前橋市にある荻窪公園へ紫陽花見学にいきました。天気も良く紫陽花も綺麗にさいており、広い公園内をゆっくり見学することができました。

 荻窪公園には、たくさん紫陽花を見に来ている人がいてとてもにぎわっていました。入居者の方も久しぶりに紫陽花をみて「本当に綺麗だね」といっておりとても楽しんでいる様子でした。

 次回のイベントも楽しんで頂けるように、計画をたてて考えていきたいと思います。

 

 クリニック通所リハビリ

父の日にプレゼント

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 母の日よりやや控え目な感じがしてしまいがちですが、父の日は日本では1950年頃から広まり始め、一般的な行事となったのは1980年代だそうです。クリニックでは、日ごろの感謝の気持ちを込めて、押し花のストラップをお渡ししました。実はこの押し花は、リハビリで屋外歩行練習をしている利用者の方にお願いして、野草(矢車草)を摘んできてもらったもので作りました。(お金はかかっていませんが・・・気持ちがたくさん詰まっています!!)利用者様には連絡ノート入れに付けていただき、大変喜んで頂けました。これからも楽しいイベントを企画していきたいと思います。

 

 わきあいあい

毎月恒例パンバイキング

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 わきあいあいでは6月5日(火)に月1回行なっているパンバイキングを行ないました。利用者様、いつもよりたくさん召し上がっていらっしゃいました。

 月1回のパンバイキングですので、これからも利用者様が喜んで頂けますよう計画していきたいと思います。

 

 療養棟3階

 百寿のお祝い

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 療養棟3階では、6月11日(月)に角田シヅエ様の百寿のお祝いを行い、当日はご家族や療養棟に入所されている親族の方も参加され、大人数で盛大にお祝いする事が出来ました。ご本人の入場から始まり、院長先生からお祝いの言葉と賞状を渡して頂き、豊田部長からの花束を贈呈後にはご本人は目にうっすらと涙を浮かべ喜ばれておられました。当日は百歳の誕生日との事で利用者、職員全員でハッピーバースデイの合唱のプレゼントを送り、ご本人、ご家族から心温まる言葉を頂き、会場全体が和やかなムードで包まれていました。最後に参加者全員で写真撮影を行い良い思い出を作る事が出来ました。

 

 星辰の家

みんなでのんびりアジサイ見物

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 星辰の家では、6月22日・25~27日に荻窪公園のアジサイの丘にドライブに行ってきました。当日は天気も良くアジサイの丘は木々に囲まれた散策路など、のんびりとアジサイ散策ができ、利用者の方々も色々な種類のアジサイを見て「色んな色があるんだね」や「きれいだね」と喜ばれていました。

 一通り公園内を散策し、道の駅赤城の恵でソフトクリームを食べました。アジサイよりこちらが楽しみの人もいました。皆様1個では足りずにおかわり希望する人もいました。これからも利用者の方々には、閉塞感を感じさせずに季節にあったイベントを提供して行きたいです。

 

 療養棟2階

熱唱!ものまねカラオケ大会

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 療養棟2階では、28日にものまね歌合戦を行いました。職員が水前寺清子さんや小林旭さんなどいろいろなものまねをして盛り上がりました。MVPを獲得した『愛して頂戴ね』は、「芸人さんがきたのかい?(笑)」「よくあんな高い声が出せるね(爆笑)」など声が聞かれ、利用者様ほぼ全員に大爆笑して頂きました。これからも利用者様に楽しんで頂けるようなイベントを企画していきます。 

 

 明月

父の日に、手打ちうどん作り

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 6月18日に明月ではグループホーム、デイサービス合同で「父の日イベント」を行いました。午前中は利用者様・職員一緒になっての手打ちうどん作りです。生地を足で踏んだり、麺棒で伸ばしたり。皆様、家で作っていた時のことを懐かしみつつ、笑顔でうどん作りに励み、見事、手打ちうどんの出来上がり!そのうどんはその日のお昼ご飯に。「自分で作ったものは美味しい」「手打ちはコシがあるね」と喜ばれました。午後は、父の日らしく、女性職員から男性利用者様への歌や、写真と日ごろの感謝の言葉を綴ったカードのプレゼントを行いました。1年に1回の父の日、来年も明月の「お父さん」の思い出に残るものにしていきたいと思います。

 

 しらさぎ

スマークでお買いもの

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 グループホームしらさぎでは、6月15日に入居者様全員で伊勢崎のスマークへお買い物ツアーに出かけました。皆さん朝から、今日は何を買おうかと笑顔で考えていました。当日は梅雨の合間の晴天に恵まれて、スマークまでのドライブも楽しまれていました。スマークの前で集合写真を撮ってから、店内に移動して美味しくお昼をいただきました。周りの家族連れの赤ちゃんに笑顔を向けて、いつもと違う雰囲気を楽しんでいらっしゃいました。買い物では入居者様が食べたいお菓子や小物を購入されていました。皆さんそれぞれ買った袋を手に持ち、満足されたようです。また皆さん楽しんでいただけるような、イベントを企画したいと思います。

 

 DSゆめさき

父の日の寸劇

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 6月17日は父の日でしたが丁度日曜日のため、ゆめさきは休みでした。その為、次の日18日に父の日のイベントで、職員にて父の日にちなんだ寸劇を行いました。その日に来館予定の男性利用者8名の御家族の方々にエピソードをお伺いし、それをもとに1つのドラマにしました。職員9名によるドタバタ劇です。始めは、皆ギクシャクしていましたが進んでいくうちに、利用者の方々の拍手や声援により役者魂に火がついたように、職員も楽しんで演じていました。利用者様のエピソードの中で、1番印象に残ったのが、甘いものが好きで昼の弁当の中に甘納豆や甘いものを入れていた事と、カレーの中に砂糖を入れて家族に食べさせたとの事です。それも再現したところ皆様がびっくりしていましたが、楽しんでいただけた様子です。父の日は中々忘れられがちですが、これからも皆様に喜んでいただけるようなものを作って行きたいと思います。

 

 

 吾輩はジータである

     そしてまた貴方に恋している           東郷 彦四郎

    

    第18章 「鎮魂の旅(第1章)」

 

 一九八五年一月某日、リンさんは、高崎にあるN大二高野球部部室前にいた。S藤監督と午後四時に校門前で落ち合い、監督の案内で部室前へ来たのである。バックネット裏の簡素な二階建てバラック作りの部室は、一階が用具入れ、二階はロッカーとなっており、部員達の生活の一部となっていた所でもあった。土手の上から、たった五十メートル程しか離れていないとはいえ、そこは若者達の世界に違いなく、部室に出入りする若者を、舞台で動く役者かのように、土手の上に腰かけ、かれこれ二十年近くも眺めてきたリンさんだった。リンさんは、まるで足を踏み入れてはいけない場所に来てしまったかのように感じた。部室前には、既に五十人近くの野球部員が、右手に帽子を持ち、青々とした頭の集団となって、みじろぎもせず整列していた。リンさんと監督が前に立つと、誰が音頭をとったというのも気付かない程絶妙のタイミングで、一斉に「チワーッ」と挨拶し、リンさんはその声の風圧に、身体が後ろへ押される様に感じた。

 その時、リンさん六十才、冬の冷気の刺激が、ふっくらとみずみずしいリンさんの頬を、ほんのりと赤く染め、キリッとしながらも、つぶらな愛くるしい瞳は若い乙女のようだった。寒さも物ともしないような、薄手のカーディガンを羽織っただけの活動的なたたずまいは、とても老境を感じさせないものだった。

「今日はみんなに報告したい事があって、リンさんに来ていただいた。」青年監督だったS藤監督も、四十代も中頃の中年となり、いくらかお腹まわりも太ってきたが、日焼けした顔と、逞しい身体からは、監督のオーラのようなものが漂っていた。

「実は、自分もつい最近リンさんから聞いた話だが、第二次大戦が終った年、約四十年前、リンさんの知り合いの男性が硫黄島で戦死したそうです。恋人かどうかは知りません。」と、監督が一瞬顔をなごませ、リンさんの方を向くと、ざわざわと部員達にも笑顔が伝わっていった。

 監督再び部員達に向きなおり、「そして、今年は硫黄島戦後四十年という事で、来月二月に、日本とアメリカの合同慰霊祭が行なわれる事になったそうです。硫黄島から奇跡的に帰る事のできた人の中に、そのリンさんの知り合いの親友がいます。その人は戦後しばらくしてリンさんを訪ね、リンさんの「その方」の手紙を持ってくれました。その友人が、今回一緒に慰霊祭に行こうと誘ってくれたそうです。今迄、そんな、島へ行くなんて思ってもみなかったリンさんは、今回思い切って島へ行く決心をしたそうです。その為、しばらく寮を留守にしたいとの申し出がありました。」

リンさんは思いもかけない監督の言葉に驚き、当惑した。まさか自分の事がこんな風に報告されるなんて、想像もしていない出来事だった。「監督さん、何を始めようというつもりなの。」と心の中で叫んでいた。

「リンさんは・・・、その男性の霊を慰める為に硫黄島に行く決心をしたのだと思う。」レイという言葉が、不思議な響をもって漂った。「みんなも興味あるだろうが、自分も、「その男性」とリンさんは、どんな関係だったのですか?と聞いてみた。」部員の視線がいっせいにリンさんに注がれ、リンさん思はず下を向いてしまう。リンさん顔を上げる気配なし。

「リンさんは、笑って、いやー古い話ですから、というだけで、話してはくれなかった。しかし、思いもかけない話を聞いた。リンさんの「その男性」は、中等学校、現在の高校で、みんなと同じように甲子園を夢みていた事もあったようで、そんな事を話しながら、ここ高崎観音でデートした事もあったようです。」

リンさんあわてた様子で、「まあまあ監督さんそんな話を」と監督の話を制するように、近づく。部員一同大笑いで列を乱す。

 監督、しばらくして顔をあらため、「この中には、硫黄島がどこにある島かも知らない奴がいるだろう。また、硫黄島は知っていても、そこで第二次大戦中、日本とアメリカがどんな戦いをしたか、ほとんどみんな知らないだろう。みんなが習う歴史教科書には、詳しい事は載ってないからね。正直言って、偉そうにこうして話しているが、自分もほんの数年前迄はよく知らなかった。よく調べてみると、それは日本とアメリカが死力を尽した戦いだった。特にアメリカにとって、簡単に勝てると思っていた相手が、とてつもなく頑強で、沢山の犠牲者の死を乗り越えて勝つ事のできた、英雄的な戦いだった。日本にとっては、ほとんど全員が死を覚悟した決死の戦いだった。リンさんに聞くと、「その知り合いの男性」は、君達より三つか四つ年上だけの青年だった。そんな青年が、国の為、もう野球もできなくなる、親や兄弟、恋人とも別れなければならない、そんな悲しみを抱えながら、死んでいった。」

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部員達の顔がこわばり、リンさんの目には、うっすらと涙がにじんできた。「そんな青年の悲しみの魂を慰めにリンさんは島へ行く。リンさんに来ていただいたのは、同じ年代で、同じ野球を愛する者として、みんなの気持のこもったボールを、リンさんに手渡したいと思ったんだ。」

監督、まっ白なボールをユニフォームの後ろのポケットから取り出す。「このボールにみんなの気持として、名前を書いて欲しい。どうだ、みんな。」監督の力強い最後の言葉に、前列中央監督と真正面に向き合った主将橋本が、にらみつけるように監督の顔をまっすぐみつめ、思い切り拍手すると同時に、全ての部員が激しく拍手する中、橋本はボールとペンを監督から受けとった。既にボールには「鎮魂一球」の文字と監督の名前が書かれていた。握りこぶし程の大きさのボールであれば、勢い、各部員の名前は小さく書かざるを得ず、手渡しされるボールに、みんな一生懸命、のぞき込むように名前を書いた。そうした部員達の姿を眺めながら、あふれ出てくる涙を笑顔でごまかそうとするリンさん。感激するリンさんの涙を嬉しそうに探し、追いかける部員達。びっしり名前が書き込まれたボールを監督から受けとるリンさん。部員達一斉に居住まいを正し、リンさんの言葉を待つ。

 リンさんは何かを決心したかのように、しっかりと顔をみんなに向け、「ありがとうございます。監督さん、本当にありがとうございます。貴重な練習の時間なのに、こんな事をしていただいて恐縮しています。まだ硫黄島へは行った事がないので、どんな所か想像もつきませんが、皆様の温かいお気持を何とか伝えてまいりたいと思います。本日は皆様本当にありがとうございました。」深々とお辞儀するリンさんの頭上に、監督や部員達の温かい拍手がシャワーのように降り注いだ。

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 この四十周年記念祭は、アメリカ退役海兵隊員の、日本国総理大臣宛ての一通の手紙がきっかけとなって実現したものである。

「中曽根康弘閣下

 一九八五年二月、われわれは米日両国にとって重要な記念祭を計画しております。硫黄島激戦四十周年記念祭です。

 一九四五年以来、米日は同盟国となり、両国国民は互いに友情をあたためあうようになりました。硫黄島で戦ったアメリカ海兵隊員は日本の元兵士たちに同志ともいうべき感情を抱いています。

 そこでわれわれとしては生き残りの両国兵士が互いの名誉をたたえ合うべく一九八五年二月十九日に硫黄島への“帰還”を念願しております。

 具体的に申しますと、海兵隊の退役軍人の何人かを日本に派遣し、昔の敵で今の友というべき日本側生還者にお会いして、ともに両国の戦死者の慰霊をおこないたいのです。

 われわれとしては、かつての日本の仲間と互いに敬愛の念をもって平和裡に再会できるよう切望しております。もし日本政府としてご許可いただけるならば、われわれはさっそく準備に着手致します。

 われわれとしては、今度こそ平和への希求と友情に満ちて硫黄島の光景を眺めるつもりでおりますので、どうか希望を叶えてくださいますように。では、よいご返事をお待ちしております。

  元第四海兵隊サンディエゴ地区会長  エドワード・ハーロフ」

 リンさんは、一九八五年二月十八日高崎を出発、東京のホテルへ向かった。翌日二月十九日は硫黄島へ渡る日であった。

 

 

 

 院長先生の健康豆知識

       「漢方治療について(雑感)」

 漢方薬を処方するケースが増えてきました。

実際に使って、役に立っている漢方製剤も十種類以上になります。現在では、日本全国の大学医学部で漢方が教えられているそうですが、私達の頃は一時間たりとも講義がありませんでした。ひっそりと、漢方は結構無視できない治療だといううわさがあり、いくらか勉強しました。

 しかし、人間の見分け方、実証とか虚証、陰陽の概念などの理屈がでてくると途方にくれました。実際、漢方の本では、たいてい、「『実証はがっちりタイプで、虚証は弱々しいタイプ』などという分け方をする事がありますが、実際に使ってみると、実証と思えたタイプが虚証であったり、逆の場合もあり、薬の効果をみて、実証、虚証と分けた方がいい。」などと書いてあります。最初にその人を見て、実証か、虚証か判断すると言っていたのに、と、最初のところでつまずいてしまいます。

 現在では、大学でも教えられるようになってきたように、漢方薬の有効性は広く認められています。しかし、その有効性の理屈は西洋医学的なアプローチからは理解し難いものであるようです。

例えば、「抑肝散」という薬があります。これは効能として、怒りやすかったり、イライラしたり、眠れない時、また小児のひきつけなどに有効とされてきた薬です。そして最近では、認知症の方で、夜間眠らず、大声をあげる人などに使っても、症状が改善される、と報告があり、私共でもよく使い助けられています。「抑肝散」の成分を見てみますと、ソウジュツ、ブクリョウ、センキュウ、トウキ、チョウトウ、サイコ、カンゾウからなり、たとえば、ソウジュツは、キク科の多年草、ホソバオケラの根茎から作られ、単独では身体を温める作用があり、消化不良や下痢などに有効。ブクリョウは、サルノコシカケ科のマツホドの菌種から作られ、漢方の仮想的病理概念である水毒に有効、などと書かれてあります。それぞれに様々な効果のある七つの成分があわさって、どうして、認知症の人の大声や、子供の夜泣き、ひきつけによく効くのか、よく分かりません。更に「麻子仁丸」という薬があり、これは便秘の方に安心して使える薬ですが、マシニン、ダイオウ、キョウニン、コウボク、しゃくやく、キジツで組み合わされています。やはり、これらの組み合わせが、どうしていい便通をもたらすのか、理解できないでしょう。

 漢方薬には実際に使って効果があり、安心な薬が沢山ありますが、西洋医学的観点からすれば、何が何だかよく分からない、というのが実感でしょう。漢方は、そういう頭の方には、よく分かって貰わなくて結構ですと居直らざるを得ない世界で、また、居直る事が正しい態度の世界のように感じています。西洋医学は熱や咳の原因と経過を考え、それに対する有効な治療という事で薬を処方します。漢方の世界でも原因と経過を考え治療しますが、その治療は、教科書に沿って機械的に行なうのではなく、患者さんの訴えをよく聞き、身体の状態をよく観察し、総合的に患者さんの状態を判断し行なうものです。したがって本物の漢方医には、職人的な病人を見る目や、多くの実際例にあたっての経験が必要となります。多分現在評価されている漢方処方は、そうした本物の漢方医が、長い年月に亘って、病気で困っている人達の症状を、何とかやわらげてあげようと格闘してきた、叡智の結晶であると思います。理屈は後からつけるしかないのです。

 シェーグレン症候群という自己免疫病があり、この病気では唾液腺と涙腺がやられるため、唾液や涙が出なくなっていきます。その為西洋医学では人口唾液や人口涙液で補うしかないのですが、漢方薬では唾液が増える治療があります。

 これなどは理屈を越えた有効な治療例で、こうした例は沢山あります。しかし、個々の症例については、本当に西洋医学的アプローチでは無理なのか見極められる十分な西洋医学的知識が必要です。信頼できる西洋医学的知識を持った人が、漢方を学び発言する機会が増えてきました。こうした方々の発言を傾聴し、勉強しなければと考えている(だけの?)昨今です。

 

今月の行事予定

☆あかしあの里Ⅱ☆

 6日 七夕 

未定 流しそうめん

未定 おやつ作り

 

☆GHしらさぎ☆

 6日 七夕祭り見物ドライブ

11日 ドーナツバイキング

下旬 おやつ作り

 

☆療養棟二階☆

11日 七夕会(おやつ作り)

12日 お買い物ツアー

25日 お誕生日会

 

☆明月☆

 DS、GH合同  

 7日 七夕祭り

下旬 流しそうめん

 GH  

  外食ツアー

  バーベキュー

 DS

  お誕生日会

 

☆わきあいあい☆

 4日~7日 七夕まつり

10日 パンバイキング

12日~14日 蓮の花見学ドライブ

17日、20日 おやつ作り

 

☆春らんらん☆

 7日 七夕祭り

 

☆通所リハビリ☆

 5日 水野先生のハーモニカ

 7日 七夕のイベント

12日 富士見ハーモニカ

13日 ちぎり絵教室

17~19日 お誕生日会

30日 ケーナの演奏会

 

☆朱咲の家☆

 4日 誕生日会

 5日~ 七夕ドライブ

7月末 おやつ作り

 

☆あかしあの里Ⅰ☆

 5日 七夕

下旬 外食ドライブ予定

 

☆星辰の家☆

 6日 七夕会

10日 誕生日外食ツアー

30日 おやつ作り(カキ氷)

 

☆療養棟三階☆

 5日 七夕会

   おやつ作り

12日 買い物ツアー

26日 お誕生日会

 

☆あかしあの里Ⅲ☆

 7日 七夕

11日 手作りおやつ

12日 外食

24日 お誕生日会

日程未定 あじさいドライブ

 

☆DSゆめさき☆

 5、6日 前橋祭り見学

 7日 七夕イベント

12日 ブッチーライブ

16、17日 上映会 

18日 久保のぶゆきカラオケショー

19~21日 おやつ作り

23、24日 お誕生日会

25、26、28日 流しそうめん

 

☆GHゆめさき☆

 5日 お誕生日会

 6日 七夕祭り見学

 7日 流しそうめん

   ぽらりす交流会

22日 お誕生日会

 

☆涼風の家☆

11日 こども園慰問

15日 お茶会

 

 

 

 創刊!明月新聞

 伊香保ケアセンター明月では、新しい試みとして5月から明月新聞を創刊しました。

デイサービスとグループホーム、それぞれ行われたイベント等の紹介をしています。

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各事業所でも新しい取り組みをしていますので、またさんぽみちでも紹介させて頂きます。

お楽しみに!

 

 

 環境美化委員会より

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 創春館に入所されていた樺澤ゆき様の御家族様からいただいた、ポーチュラカの花が今年もきれいに咲き始めています。いただいたポーチュラカの苗は創春館だけでなく、各グループホームや、デイサービスなどにも植えさせていただきました。利用者様も散歩の途中に足を止め、かわいらしいポーチュラカの花を見て、笑顔で「綺麗だね」と喜ばれています。可憐な花を長く楽しめるよう、利用者様と一緒にお世話をしてゆきたいと思います。

樺澤様、ありがとうございました。                                                   環境美化委員一同。

 

 

 

文芸作品

満天の 空に輝く 七つ星

      我ら夫婦を 羨むごとく

 

満天の 空に輝く 星三つ

      秀星武星 のぞみ星

        明日天気になーれ

                                   藤林 秀夫様

 

夜半になる 蛙のこえも 鳴きやまず

 覚めたままに 夜は明けそめにけり

                                   原田 カヅヱ様

 

なぜになぜに 次ぎて事の 起るなり

  一人にて 解決するも 吾は凡人

 

子の来たれば 老人ホーム

巡りに補聴器店なり 吾が希み

夫のたのみ みたして子らの

帰るはあわれ 

                                   今井 ミチエ様

 

編集後記

 今月号のさんぽみちはいかがだったでしょうか?今年度から広報委員長になり、さんぽみちの編集を行っていると各事業所のイベントや新しい試みを知ることができ、新しい発見や驚きがたくさんあります。これからも、さんぽみちを通して法人の魅力をお伝えし、みなさんと感動を共有できるよう頑張っていきますので、よろしくお願いいたします。        

                                                                     広報委員長  加藤卓也