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創春館新聞 「さんぽみち」

 さんぽみち8月号

さんぽみち8月号もくじ

・夏の和歌、最優秀賞発表

・各事業所便り

・吾輩はジータである

・院長先生の健康豆知識

・文芸作品

・行事予定

・編集後記

 

夏の和歌 最優秀賞発表!!

 先月号のさんぽみちでお知らせいたしました、「夏」をテーマにした和歌。今回も院長先生に選考していただき、最優秀賞が二首、優秀賞が七首決定しましたので発表させていただきます。 

 

 ◎最優秀賞

 

かき氷 バケツ一杯 食べたいな 

       頭にキーンて きたらやだけど       創春館療養棟 高橋 里美

 

夕立の あとにあらわる 虹の橋 

        夏の散歩で 渡ってみたい        星辰の家  根岸 鮎美

 

 ○優秀賞

 

青空に 真白き雲がもくもくと 

        夏の暑さを増して流れる            医事課 福島 幸代

 

にっこりと こっちを向いて ひまわりが

        もう夏だよと 教えてくれた         朱咲の家  岡 澄江

 

夏の日も 時に吹く風感じれば 

       そっと花咲く みんなの笑顔         星辰の家  榊原 真悟

 

梅雨明けて 日差し眩しい 太陽に 

       妬いて焼かれて 小麦色の肌        創春館療養棟 田中 知子

 

華やかに 水面にうつる 花火にて 

        大堰川にも 夏が来るなり       あかしあの里Ⅰ 永倉 淳也

 

ふと見れば つばめが数匹 低空飛行 

        夕だち近いと 家路を急く         春らんらん 飯村 裕子

 

朝露に 希望の光 横目見て 

        今日も無事にと 神に祈る            明月 津久井 巧

 

 各事業所便り 

あかしあの里Ⅱ

いろんな麺が流れます?

あかしあの里II流しそうめん写真.JPG

 あかしあの里Ⅱでは七月十七日流しそうめんを行いました。流し樋を組み立て角度をつけて、そうめんを流します。始めは調節が上手く行かず水が溢れ出したり麺が一ヶ所に溜まってしまい、流れなくなったりと調節に手間取りました。あかしあの里Ⅱの麺は洒落た麺で、そば、うどん、そうめん、スタッフにはパスタも流れてきました。流れてくる麺を上手にすくえる方と箸を入れてもすくえず、目の前を流れ去るそうめんを見つめている方と様々でした。「あ~あ~」と残念がる声も聞かれ楽しい流しそうめんでした。そうめん、天ぷら、煮物最高の組み合わせでした。

 

 

 クリニック通所リハビリ

 クリニック花壇(農園?)の進行状況

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 初夏頃より、草むしりや石拾い等の整備から始まったクリニック窓際の憩いの場所。利用者の方から頂いたお花や野菜苗などが集まり、今では立派な農園になりつつあります。育て方を教えていただきながら、成長を楽しみに見守っています。そこへ思わぬ珍客!!(一メートルを越える程の青大将)が現れ、一時大騒ぎになりました。しばらく居座っていたのでよほど居心地が良かったのでしょうか(笑)

 

 

 通所リハビリ

七夕にゲームで大盛り上がり

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 七月六日(土)に七夕のイベントを開催しました。利用者様の願い事を書いた短冊をつるした笹は、手作りの飾りと一緒に綺麗になびいていました。七夕祭りの気分を味わっていただく為に、射的・かえるがピョンゲームに加え、星のマグネット作りをしました。射的は男性・女性共に、フイルムケースの的に向かって、真剣に狙いを定めて挑戦されていました。かえるがピョンゲームは、テコの原理を使って飛び跳ねたかえるを蓮の葉へ乗せるゲームです。思う様に乗せられず苦戦されていましたが、一匹乗ると大歓声があがり、少年・少女の集まりのようでした。星のマグネット作りは黄色い紙粘土を星の型でくり抜き、マグネットを付けて完成させます。多勢の方が参加し、奥様やお孫さんへのお土産として作られた方もいました。

 最後に、利用者様の前向きで素敵な短冊をいくつか紹介させていただきます。

「来年の誕生会で発表出来るように手品の種類をもっと増やしたい。」「百歳まで生きるぞ。」

「創春館は生きる希望。」

「元気だせ、俺の人生前進あるのみ!」

 

 

 わきあいあい

思い立ったら吉日??

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 わきあいあいでは、「デパートへ行こう!」の掛け声のもと、前橋けやきウォークへ行って来ました。九十八歳の利用者様がクレープに初挑戦。人の多さに驚かれていました。入り口の噴水前でパチリ!素敵な写真が撮れました。

 

 

 明月

 夏の明月農園!

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 夏の伊香保では美味しい野菜が取れます。明月では今年もキュウリの季節がやってまいりました。春から準備してきたキュウリ・トマト畑。利用者様と共に七月中旬頃から収穫を行なっています。「ほれ、こんなに大きくなって!」と自分達が育てたキュウリを収穫して、笑顔もひとしおです。また、花壇の方にもベゴニアをプランターに植えました。食堂から見えるところに配置し、毎日、利用者様に水をあげていただいたり、室内から眺めては「きれいだねー」と感想を言い合っています。

 

 

 しらさぎ

星に願いを・・・

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 グループホームしらさぎでは、七月四、五日の二日間、前橋七夕まつりの見学に出かけてきました。入居者様九名を、二班に分けてそれぞれ午前中に出掛けてきました。通りの竹はどれも立派できれいに飾られていて、訪れるお客さんの目を楽しませてくれました。長く開催されているお祭りなので、入居者様も今年の飾りを見ては昔を懐かしみ、思い出話をして下さいました。お話をされている入居者様の顔はとてもうれしそうで生き生きとしています。見ている私たちスタッフも笑顔をいただきました。帰ってきてから短冊に願い事を書いて、ホールの中の竹(作り物ですが)に飾りつけました。元気に暮らせますようにと書いてある短冊が多かったので、入居者様とまた一年健康にすごし、来年の七夕祭りも見学に行きましょうと約束しました。

 

 

 星辰の家

 美味しく涼しく流しそうめん

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 例年より早く梅雨が明け、暑い毎日が続く中、利用者様に少しでも涼を感じて頂きたいと、星辰の家では七月十六日に「流しそうめん」行いました。流れてくるそうめんを箸やフォークで取り、ツルツルと音を立てながら「美味しいよ」と大盛況でした。女性の方々には、海苔巻きを作って頂きました。昔とった杵柄と言ったように海苔の上に酢飯を手際よくのばし具をのせると、しっかり巻いてくれました。海苔巻きも大変美味しく上手に出来、皆様大満足の一日でした。

 

 

 療養棟2階

 なつかしのうどん作り

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 療養棟ニ階では、七月十日に七夕会&おやつ作りということで手打ちうどんを作りました。七夕のお話をしてから、午前中にこねた生地を並べうどん作りを始めると、皆さん手馴れたもので職員が口を挟むまでも無くどんどんとキレイな麺が出来上がっていきました。「うどんが打てなくちゃお嫁にいけないよ。」なんて聞いた独身女性職員はあわててうどんの打ち方の指導をしてもらっていました。まぁ、それは昔の話だったようですが・・・。出来上がったうどんは夕食に皆で美味しくいただきました!

 

 

 DSゆめさき

七夕まつりと流しそうめん

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 デイサービスゆめさきでは七月上旬に行われた前橋七夕祭りに、今年はグループホームゆめさきと協力して、お祭りを再現した作品顔出し看板を作りました。バランスボールで作った前橋のゆるキャラ「ころとん」のおかげもあり優秀賞を頂き、七夕の後、市役所での展示もされ、来年は知事賞が頂けるよう頑張らなくちゃと今から張り切る利用者様もいらっしゃいました。

 十一日から三日間行われた流しそうめん大会では、そうめん以外の物が流れて来て、驚きと笑いの中、流しそうめんを楽しむことが出来ました。

 

 

 あかしあの里Ⅲ

場所取りが大切です

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 あかしあの里Ⅲでは七月二十五日に、流しそうめんをしました。準備の段階から、皆さんソワソワして「何が始まるんだい。」「私はどこに座ればいいのかい。」とにぎわっていました。いざそうめんが流れてくると、さらに大騒ぎになり、「なかなか取れないわぁ。」「冷たくておいしい。」と歓声が上がりました。普段食の細い方もたくさん召し上がり、おかずの天ぷらなども皆さん完食され、大満足のイベントとなりました。まだまだ暑い日が続きますので、陽気をみてもう一度開催し、ますます元気になっていただこうと考えています。

 

 

 療養棟3階

七夕に手作り紙芝居

専門棟8月号.jpg

 専門棟では七月七日(日)に七夕を行いました。初めに七夕の由来の話をして参加者の願いのこもった短冊を読み上げ、会場が七夕の雰囲気になった所で職員の手作り紙芝居の読み聞かせを行いました。紙芝居は模造紙で大きく描き、語り口調をゆっくりしたおかげで参加者一人一人に思いが届き、笑顔を沢山頂く事が出来ました。最後に笹の葉の前で思い出の一枚として写真撮影を行い、ゆったりとした一時を過ごしました。

 

 

 ケアセンター朱咲

流しそうめんで暑さを乗り切りましょう

ケアセンター朱咲H25年08月流しそうめん写真.JPG

 ケアセンター朱咲では、全利用者様合同で流しそうめんを行ないました。施設で育てた大葉などを薬味に利用者様に収穫・調理を手伝って頂きながら準備を行ないました。普段とは違う雰囲気に皆様の食欲も増し、流れるそうめんを真剣に追いかけながら沢山召し上がって頂くことが出来ました。食後、皆様笑顔で「美味しくって食べすぎちゃったわ~」とおっしゃって頂けたので安心しました。夏の暑さを乗り切る熱いイベントをこれからも皆さんと楽しみたいです。

 

 

 GHゆめさき

 恒例行事がやってきました!

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 グループホームゆめさきでは七月七日に、毎年恒例となりました流しそうめんを行いました。当日は天気も良く絶好の流しそうめん日和となりました。今回は五名のご家族様が参加して下さり、竹の長さも過去最長で竹を流れるそうめんがとても涼しそうでした。そうめんが流れ始めると皆様が一斉に「わぁ!来た来た!」と笑顔になりました。そうめんがあまり好きではない方も、何日も前から楽しみにしていて下さり、皆様夢中になってそうめんをお腹一杯食べておられました。ご家族様からも「また呼んでね」との声が聞かれ、竹を切ったり削ったり大変でしたが皆様の笑顔が沢山見れて良かったです。また季節が感じられる行事を今後も考えていきたいと思います

 

 

 あかしあの里Ⅰ

夏を満喫しましょう

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 七月二十四日にあかしあの里Ⅰでは、一日を通してのイベントを企画しました。午前中には魚釣りゲームをし、磁石付きの釣竿でぜんまい仕掛けの魚を釣り上げると魚の尾びれがパタパタ動き、「釣れた~」と手の感触に喜びがあり、「もう一度!」と何度も糸をたらして楽しまれました。その後は昼食に「今日はうなぎですよ」と話すと「え~っ!」とすごい感嘆、流しそうめんと共に召し上がっていただきました。夕方の花火大会はあいにくの雨天でできませんでしたが、もつ煮とおつまみ、ノンアルコールビール・カクテルで「乾杯~」と暑い夏を乗り切れそうな笑顔で一日が終わりました。夏はまだまだこれからが本番です、美味しい食べ物や催し物を考え夏を満喫していこうと思います。

 

 

 涼風の家

涼風祭を行いました!

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  今年も、涼風の家の納涼祭「涼風祭」を行いました。毎回恒例となった、下平区長様ご夫婦によるうどんを楽しんで頂き、カラオケ大会では皆様の自慢ののどを披露して頂きました。なかには、歌っているうちに思い出がよみがえってきたのか、涙ぐみながら一生懸命歌われる入居者様もいらっしゃいました。フララの会の皆様には、フラダンスを踊って頂きました。また、当日は雨が心配されましたが、スタッフの日ごろの行いが良いせいか(?)いい天気となり、盆踊りを踊ることもできました。開催にあたっては、事務長はじめ他部署の職員の皆様にもご協力を頂き、本当にありがとうございました。これからもよろしくお願い致します。

 

 

 春らんらん

わぁ~い!やったぁ!春らんらん七夕飾り入賞& 榛名湖のアイドル白鳥丸Ⅱ号に乗る

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 今年も前橋七夕祭りに出品しました。お正月から毎日、利用者の皆様と職員でコツコツと力を合わせ作り上げた大作の七夕飾りが、見事「群馬県商工会議所連合会長賞」を受賞しました。七月四日、五日、六日には、利用者の皆様と七夕見学に行き「綺麗だね、うちのが一番いいね。」と笑顔で喜びの歓声を上げ受賞の喜びを分かち合いました。七月十四日は『ご家族と一緒の榛名湖&水澤うどんツアー』に出かけて来ました。猛暑日が続く中、焼きつける様な太陽にうっすらと雲がかかり、遠足にはもってこいのお天気の日に、榛名湖のアイドル白鳥丸Ⅱ号(遊覧船)に乗船すると「凄いね、気持ちいい!!」と景色を楽しまれ、お昼にはおいしい水澤うどんを食べてツアーを満喫してきました。

 

 

 

 吾輩はジータである そしてまた貴方に恋している   東郷 彦四郎

 

   三十一章  「初デート」

 

 あのロマンチックな旅のあと、リンさんは創春館のリハビリに来なくなった。担当ケアマネジャー佐藤氏(人柄の良さと自己抑制のなさが、中年のおじさんのようなお腹と、ふくよかな顔、そして全身の脂肪で表現されている三十代前半の男である)によると、あの旅行の後、リンさんは見違えるように元気になり、敷島の地域の行事にも参加しているとの事であった。リンさんから先生にも宜しくお伝え下さいと言われました、と、佐藤は上原に報告していた。上原にとって、リンさんとの旅行も、一つの思い出として忘れ去られようとしていた大晦日の夜の事であった。上原は毎年紅白歌合戦を見終わると、車で二、三分の前橋バラ園の隣にある小石神社で、新年を迎えるのを、もう十年近くも恒例の行事としていた。神社に着く頃には、小さな神社に入りきれない人達が周囲をとり巻き、その列に加わりながら、寒風に身を縮ませ、静かな新年を迎えるのである。ようやく神社内に入ると、そこでは、パチパチと篝火が火花を散らし、その側を本殿前に進む。参拝を済ますと、おみくじを引き、大ていははずれで、小さな駄菓子の景色を貰い、地域のボランティアの方々の残念でしたねえの声に、なぐさめられるように甘酒をいただき、お参りの行事が終了するのである。甘酒の隣には、事務所兼売店の建物があり、売店ではお守りなどの縁起物が棚に並べられているのも、いつもの光景であった。そうした品々を眺めながら、棚越しに、明明と照らし出された四畳半程の畳の部屋をのぞいたところ、そこに白い割烹着を着た小柄な女性がちょこんと坐り、にこやかな笑顔をこちらに向けており、それがリンさんだと気付いた時、上原は思いもかけない場所での再会と、この可愛いという表現しか思い浮かばない、リンさんの割烹着の雰囲気に声を失った。そんな上原の戸惑いに気付かないかのように「まあ先生こんな所でお目にかかるなんて」と、リンさんはさり気なく声をかけた。

「リンさん、売り子さんやってるんですか?」

「ええ、神主さんに頼まれましてね。先生記念に何か買って下さいね。」と、言いつつ、立ち上がり身を乗り出す、リンさんのちゃめっ気なおねだりに、上原は昔なつかしいときめきを感じた。

「リンさんお勧めのお守りを下さい」と言うと、「このお守りの鈴は小さいけれど、とてもいい音がするんですよ。」と言いながら、五センチ四方程のお守りを袋に詰めて渡した。

去り際、上原は、「何かあったらこの携帯番号に電話下さい」と言いつつ、名刺を渡した。

 そんな正月も過ぎ、一月も終わりの頃である。リンさんから上原の携帯に電話が入った。「先生、お忙しい所申し訳ありません。電話番号を知ったものですから、電話してしまいました。先生、絵には興味がおありですか?」

「興味という程ではありませんが、最近いい絵というのが少し分ってきた気がします。」

「実は、以前から時々高崎市タワー美術館へ行っていたのですが、今度日本画の中島千波さんの展覧会があるんですが、ご一緒できればと思いまして。」

「分りました。一緒に行きましょう。私が迎えに行きます。」と即答した。

上原は誘われると断わらないのを身上としていた。約束した日の午前十一時にリンさんの家へ着いた。リンさんは敷島公園近くの、小さな木戸の門がある、古びた瀟洒な一軒家に一人で生活していた。「先生、私は今回特集の中島千波さんの花の絵が大好きでしてね、どうしても見たかったのですが、なかなか足がないものですから、先生にご無理を言って申し訳ありません。」

「いやいや、私こそ、こんな機会でなければ、日本画なんて見る機会はありませんから、誘っていただいて貴重な経験になると思います」。高崎市タワー美術館は、高崎駅東口の真向いのビルの中にあった。「リンさん、あっちのビルの所で降ろしてあげればよかったですね。何せこっちにしか駐車場はないものですから。歩けますか?」「ええ随分歩けるようになりましたから、大丈夫です。」上原はそおーっと後から手を添えるような感じで、横断歩道を渡った。

 ビルの中にある美術館に入り、受け付けを済ませ、陳列された絵の中を漂った時、上原は水族館に似た雰囲気を感じた。ガラスケースに入った絵もあれば、直に触れられる程近くで見られる絵もあった。二人並んで絵を見ながら、椅子に坐って見守りの仕事をしているあの女性は、俺達二人の事をどう思うのだろう、という思いが頭をよぎった。

 「菖薄(ショウブ)のこの青い色、緑の葉との色の対照が何とも言えませんね。」

「リンさん、椿と一口に言っても沢山の種類があるんですね。椿三十郎がめったやたら椿の花を切り落とすシーンがありましたが、あの映画は白黒だから、白い花の椿がほとんどだったのでしょうね。」

 「椿は黒光りした葉が強い印象を残し、花を引き立てているようには見えませんね。」

 「あじさいの中では、額あじさいが大好きです。昔、初夏の山路を歩いている時、この花に出会い、まるで花がピンクや白の沢山の蝶々のかたまりのように、漂っているように見えて、思わず、そおっと両手で包んだことがあります。」

 「水仙は、冷たい空気の中で、凍った地面から葉を出し、そこから新芽を出し、やがて白や黄色の花をつけるんです」。そんなリンさんの感想を聞きながら上原は、寒気に凛とした姿で咲くこの花は、楚々として、リンさんに似た花だと思った。幾つかの桜の絵の前に来た時、色とりどりの桜の花が、上原の心にも得体の知れない感動を与えた。そこには本居宣長の一文が添えられていた。「花はさくら、桜は、山桜の、葉あかくてりて、ほそきが、まばらにまじりて、花しげく咲きたるは、又、たぐふべき物もなく、うきよのものとも思はれず」

 「ほんと、桜の花を見ていますと、何か心が奪われていくような、フワフワした気持になりますね。まるで心が桜の花と一緒に飛んでいくような気持。…先生、桜や梅の枝を煮て糸に染めると花と同じ様な色が出てきます。花々の色ってつくづく不思議ですねぇ…。」

 遠くを見つめるような瞳で、桜の花の世界を見つづけるリンさん。満開のピンクを背景にして、さっぱりと着こなした地味な着物の裾から、真っ白な白足袋が目にも鮮やかに写った。そんな佇まいのリンさんの姿を、上原はまるで別世界の女性を発見したかのような心地で見つめていた。

 

 

院長先生の健康豆知識

 

   「睡眠雑記(Ⅲ)」

 

 先月、先々月と、二回に亘り睡眠について書いてきました。今回は最終回として、実践的な、いい睡眠が得られる方法について考えてみたいと思います。

 体内時計という言葉を使ってきました。体内時計というのは、私達の身体が二十五時間(二十四時間ではなく)を一つの周期として、体温、血圧等が変動するというものです。時差ボケなどは、体内時計の乱れと説明されています。睡眠という視点から体内時計をみた場合、二十五時間の中で眠くなる時間帯が、一定のパターンであらわれ、それは体温が低下していく時間帯だとも言われています。したがって、いい睡眠が得られる一つの方法は、体温が低下する時間に合わせて寝なさい、という事になります。もともと人間は、暗くなったら寝ていた筈ですので、大体八時から九時にかけて、体温が低下するようです。大昔から、大体その頃には寝ていたのでしょう。そして、多分、午前一時、二時頃には一旦目が覚めていたようです。それからまた寝たり、ウトウトしながら朝を迎えるというのが、電気のない時代の生活習慣だったようです。早く寝るが、夜中に目が覚めて困るという人は、元々人間の寝方はそんなものであったと開き直るのです。私の祖母も二時や三時に目が覚めて、その後は目をつぶってじっとがまんしていると言ってました。

 次に気を付ける実践的な注意は、寝る前に筋肉の緊張をとるという事です。これがなかなか難しい事であるのは、近頃あちこちで、マッサージ屋さんが大流行なのをみても分かります。筋肉をほぐした後の熟眠感をみんな求めているんですね。しかし、筋肉の緊張をとる為には、必ずしもマッサージが必要という訳ではありません。寝床に入ったら、だらしなく顎の筋肉の緊張をとり(だらしなく口を開け、よだれを垂らす程のイメージ)、ニッコリ笑う表情を作り、全身の力を抜き、身体の重さを意識するイメージで寝る事が勧められています。そして、筋肉のしこりをとる一番いい方法は、良質な睡眠である事を覚えておいて下さい。私達の身体は睡眠に入ると自動的にストレッチを行なうのです。金縛りや寝違いなどは、自動的なストレッチによって引き起こされる現象です。最後に心の問題です。ある医者は、眠れないのは、寝床に入ってぶつぶつ独り言をつぶやいているからだ、この「おしゃべり」をやめれば寝つけるんだ、と言っています。寝つけない人は不幸な人なんでしょうか?ある精神科医は、長い臨床経験から、不幸な人というのは、考え、考え、考え、考えている人で、幸福な人とは、明日も今日と同じであってもよいと思っている人の事だと言っています。寝る準備の為には、考えのもとになっている言葉を頭の中から駆遂する事が大切なようです。私の場合、録画した囲碁の番組が、睡眠剤代りになっており、白と黒の石を眺めている時、頭から言葉がなくなるせいだと考えているのですが、いかがでしょうか。言葉のない世界を探ってみて下さい。睡眠以外にも、心のトラブルというのは、言葉にまつわる事が多いようです。運動や趣味で気晴らしになるのは、言葉を忘れる事だと気付くのも大切な事だと思います。

 一、身体の緊張をとる工夫をする。

 二、心の緊張をとる(言葉を忘れる時間をつくる)工夫をする。

 この二つの事を実践する事で、薬をのまなくてもいい睡眠を得られるならば、何よりの事だと考えています。

 最後に、薬の中には、副作用に不眠があるのも注意しておいて下さい。たとえば、高血圧、脂質異常、胃潰瘍の薬等。

 

 

文芸作品

 

軒先の 風鈴の音 風に触れ 

   真夏の昼を しばしなぐさめ

 

浴衣着の 片腕脱いで 夕涼み

     蚊取り線香 花火と共に                             高橋 三佐男様

 

熱中症 危ぶむ今日に 吾はコタツ                            今井 ミチエ様

 

稲田見て ホットな気持ち 田舎道                              菅野 邦夫様

 

一匹が 音頭をとれば 早苗田の

       蛙は今宵 一斉に鳴く

 

唇を 染めてほうばる 桑の実よ

     はるか遠きし 夏の思い出

 

真夏日の大地をぬらし降る雨の

       晴る後より油蝉なく                                影山 えいじ様

 

 

今月の行事予定

☆あかしあの里Ⅰ☆

 4日 日輪時祭り見学&花火大会

 

☆通所リハビリ☆

 5~7日 納涼祭

10日 ヴィクトリー川田とブルーサウンズ

   いくこフラスクール発表会

21、22日 お誕生日会

27日 民謡踊り教室

28日 RIKOさんライブ

 

☆DSゆめさき☆

 3日 群馬大学フラダンスクラブ慰問

 5日~7日 おやつ作り

13、23日 お誕生日会

15、17日 映画上映会

16日 県立女子大フラダンスクラブ慰問

19日 久保さんカラオケショー

24日 納涼祭

 

☆GHしらさぎ☆

 2日 お誕生日会

10日 納涼祭

下旬 おやつ作り

 

☆涼風の家☆

 7日 七夕会

17日 くらぶちの夏祭り

18日 お茶会

日時未定 花火大会

 

☆わきあいあい☆

 9日 カラオケ大会

13~16日 流しそうめん

20日 パンバイキング

 

☆星辰の家☆

中旬 スイカ割り・カキ氷

 

☆明月☆

31日 感謝祭

お誕生日会

花火大会

 

☆あかしあの里Ⅱ☆

 7日 スイカ割り

10日 前橋花火大会見学

下旬 赤城山ドライブ

 

☆療養棟二階☆

 8日 買い物ツアー

21日 おやつ作り

28日 お誕生日会

 

☆春らんらん☆

 3日 荒牧納涼祭

14日 おはぎづくり

20日 お誕生日会&手作りおやつ

29日 春らんらんミニ納涼祭

 

☆あかしあの里Ⅲ☆

 7日 パンバイキング

12日 お誕生日会

20日 手作りおやつ

日程未定 花火大会

 

☆療養棟三階☆

 8日 買い物ツアー

16日 すいか割り&かき氷

30日 お誕生日会

 

☆朱咲の家☆

 6日 すいか割り

18日 合同お誕生日会

20日 アコーディオン&剣舞ボランティア

後半 慰問ボランティア予定

 

☆GHゆめさき☆

15日 おはぎ作り

25日 納涼祭

未定 お誕生日会

未定 焼き肉パーティー

未定 流しそうめん

 

編集後記

 いつもご愛読ありがとうございます。今月のさんぽみちはいかがだったでしょうか?暑い日々が続いていますが、各事業所では、まだまだたくさんの楽しいイベントを企画しているようです。そんなイベントでみられた素敵な笑顔や思い出など、これからも出来るだけ多く紙面の中で紹介していきたいと思っています。少しばかりバテ気味になってきている頃とは思いますが、皆様、体調管理には十分お気を付けください。これからも、さんぽみちをどうぞよろしくお願いいたします。

             広報委員 星野 康彦