平成26年7月号

・介護あるある創作短歌

・各事業所便り

・院長先生の健康豆知識

・行事予定

・文芸作品

・編集後記

 

介護あるある創作短歌

第五回(だったかな?) 職員創作短歌選

もはや定番となりつつある、富士たちばな杯(?)創作短歌。しばらくなかったので、職員一同すっかり安心(?)しきっていましたが、久しぶりに帰って来ました(新聞担当としては紙面構成に大助かりです)。
今回のテーマは『介護と笑い』。みんな日頃の業務で感じた、ちょっと笑えるようなエピソードから、思わず苦笑いしてしまうようなものまで、たくさん出揃いました。

優秀作品はこちら!

長い髪 とてもきれいと 褒められて
      習字の筆にと せまられ焦る

療養棟 長谷川 真弓

 

力湧く 魔法の言葉 どっこいしょ

療養棟 矢代 歩

 

風呂介助 目をとじたなら 桃源郷

医事課 根岸 伸

 

文字見えず 白米見える 白内障

あかしあの里Ⅰ 笹崎 みのり

 

食堂へ お誘いするも 断られ
     「お食事ですよ」 「早く行くよ」

あかしあの里Ⅲ 萩原 千恵子

 

なぜ名前 知っているのと また聞かれ
      好き嫌いまで 知っています

デイサービスゆめさき 金井 淳子

 

会うたびに はじめましての 挨拶が
        笑顔になれる 魔法かな

朱雀の家 押本 永江

 

リハビリを 「暑い」「寒い」で 後まわし

通所リハビリ 深澤 晋子

 

九十歳 寝ずに徘徊 見上げたもんだ

あかしあの里Ⅲ 吉田 恵美子

 

真夜中に しゃべり声が聞こえれば
        始まりました 謎の交信

療養棟 小川 裕之

 

今月の事業所便り

あかしあの里Ⅲ お花とケーキでお誕生日会

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六月十三日に、お誕生日会をしました。今年八十六歳になられる方で、お祝いの花束とケーキの前で嬉しそうにご挨拶をしてくださいました。「元気に誕生日を迎えられました。九十歳までがんばります。」の挨拶に、他の方やスタッフから拍手を送られ、笑顔でこたえてくださいました。また来年のお誕生日まで元気で過ごしていただきたいです。

 

明月  大盛り上がりのカラオケ大会

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六月十四日、デイサービスで父の日イベントが行われました。昼食は○亀製麺風にセルフサービス方式のうどんを食べました。小さいおにぎりと天ぷらも一緒に食べていただき、利用者様からは「すごくおいしい。」「また食べたい。」という声がたくさん聞かれ、喜んでいただきました。午後は職員一人一人がコスプレをして、カラオケ大会を行いました。とても盛り上がり、最後は男性の利用者様にメッセージカードを女性職員から手渡ししました。また十七日にはグループホームとデイサービス合同で、コミックカラオケの慰問を行いました。袋小路ゆきまつりという芸名の方をメインに六名で三味線やカラオケ、物まねを披露していただきました。中でも袋小路ゆきまつりさんの美川憲一さんの「さそり座の女」の物まねに、利用者様一同は大笑い。楽しんでいただけたようでした。今後もデイサービス明月はいろいろなイベントを企画して、利用者様に楽しんでもらいたいと思っています。

 

療養棟三階 イントロクイズでお誕生日会

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療養棟三階では、二十六日に三名の方のお誕生日会を行いました。今回の三名は九十八歳~八十歳と、来年白寿を向かえられる方、米寿を迎えられた方、傘寿を迎えられた方と、とてもめでたい方々のお祝いをさせていただきました。三人の方々は、とても歌が好きということを伺っていたので、イントロクイズをしました。三名の方々が成人のころに流行した曲を選び、イントロを流したところ、曲名はなかなか出て来ないのですが、メロディーに合わせて歌詞を見なくとも歌っていただきました。正解した曲は皆様と一緒に一番だけ歌ってもらい、とても懐かしい気持ちになっていただけたようです。普段口数の少ない方も、マイクを向けると歌を口ずさんで下さって、とてもうれしくなりました。参加した利用者様が「俺も歌おう」と立候補され、十八番?の「赤城の子守唄」を披露して下さいました。主役の三名と参加して下さった皆様が楽しんでいただけたイベントとなって良かったです。

 

療養棟二階 懐かしの味

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二階療養棟では、六月十一日におやつ作りに炭酸まんじゅうを作りました。ボランティアの方々の協力で午前から作り始め、午後には美味しそうなまんじゅうが出来上がり、その後は職員・利用者の方々・ボランティアの方々とカラオケで盛り上がりました。おやつに皆でまんじゅうをいただきましたが、皆口々に「美味しいねえ」「良く出来てるよ」「昔よく作ったねえ」などと話も弾み楽しい時間を過ごせました。

 

ケアセンター朱咲 マンドリン演奏とハンカチ染め

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朱咲の家では六月八日にお誕生日会を行ない、マンドリン演奏の方達に来ていただきました。演奏者が十五名と大人数の迫力ある演奏に聴きいって、懐かしい曲などはみな一緒に口ずさんだりし楽しみました。演奏後には皆で作った“どら焼き”を食べながら、誕生日の方々のお祝いをしました。六月十五日(日) 父の日に、かき氷のシロップを使い“ハンカチ染め”を行ないました。甘い匂いの中、赤・青・緑のハンカチがキレイに染まり、皆様満足気なご様子でした。

 

あかしあの里Ⅰ 外食とあじさい見学ツアー

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あかしあの里Ⅰでは、十七日に外食&あじさいドライブに行ってきました。外食は吉岡町の源氏に行き、メニューを見てそれぞれ食べたいものを注文しました。運ばれてきた食事を見て、「うわ~、こんなに食べられるかな?」と驚いていましたが、いつもと違う雰囲気に食事もすすみ、皆様完食されていました。デザートも別腹なのかしっかり食べて、あいのやまへ向かいました。暑さの為、車中からの見学となりましたが、見ごろを迎えた色とりどりのあじさいを見る事が出来ました。帰りには、おみやげにお団子を買い、皆でおやつにいただきました。花より団子ツアーになってしまいましたが、楽しく過ごせました。今後も色々な行事を企画していきたいと思います。

 

わきあいあい あじさいドライブ

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六月二十七日に渋川の小野池あじさい公園へ出掛けて来ました。梅雨の合間の晴れで県外の観光客も多く賑やかでした。今年の紫陽花の花は小さいとの話ですが満開で紫陽花の色も青・白・紫ととても鮮やかで利用者様も「きれいだね」「こんないい所があったのかい。初めて!」と感動されていました。ジメジメした時期で不快指数も高いですが、利用者様に喜んでいただいたので良い思い出がまた出来ました。

 

星辰の家 荻窪公園、あじさいツアー

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星辰の家では、去る六月二十三~二十六日までの間、四つの班に分かれ「あじさいツア―」と称するお花見イベントを行いました。梅雨の時期にも関わらず、初日から天候に恵まれ、(残念ながら雨の日も・・・)荻窪公園内に咲き誇る紫陽花の花を堪能することが出来ました。また、参加した利用者の皆様は、紫陽花をご覧になりながら、初夏の日差しの下、額に汗してソフトクリームに舌鼓をうち、笑顔の絶えないひと時を過ごされました。

 

クリニック通所リハビリ 幸せをはこんでくれた小鳥たち

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クリニック通所リハビリでは、個別リハビリを中心に活動していますが、今年からの新しい試みとして「集団アクティビティ」を行っています。今月のテーマは、紙粘土細工で作る“鳥”です。ちょっとしたくちばしの位置やしっぽの形などの違いや、自分だけの好きな色で色付けした鳥たちは、世界に一つしかない“素敵な鳥”になりました。今はクリニックに幸せを運んでくれて、小枝にちょこんととまっています。クリニックまで足を運んで、そっと見にきて下さいね。

 

春らんらん 紫陽花の丘ドライブ

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今年も梅雨の季節がやってきました。春らんらんは今回、荻窪公園にあるアジサイの丘にお花見ドライブに行って来ました!雨の心配もありましたが、春らんらんの運気を現すかの様な晴天の日となりました。ジメジメとした梅雨も今日は中休み。久しぶりのお日様で利用者様の笑顔も眩しく感じられました。車を停め歩き出すとすぐ目に飛び込んできたのは一面に広がるアジサイの花たちでした。「キレイだねぇ。」「こんなにいろんな花の色があるんだねぇ。」と皆様思い思いにお花見を楽しまれていらっしゃいました。また木漏れ日の中の散策も楽しまれ、「気持ちがいいね。」とリラックスされているご様子でした。自然を満喫しながらゆったりとお花見を堪能された一日でした。

 

DSゆめさき 慰問がたくさん来てくれました

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六月は五団体と、多くの方々が慰問に来て下さいました。そのうちの二団体がフラダンス、フォ―クダンス、三団体が民謡や歌謡曲等を唄って下さっています。皆様芸達者な方々が多く、気持ち良さそうに特技を披露して下さいました。中でも八十七歳の男性がフォークダンスをされた時には、とてもそのようなお年には見えない、軽やかで巧みなステップで踊って下さいました。毎回慰問の方の踊りであったり、歌であったり、楽しい芸を披露して下さりとても感謝しております。慰問の方々からも毎回ゆめさきに来られることを楽しみだと、ありがたい言葉をいただきました。今後とも、ますます盛り上がりますよう、たくさんの方々の慰問をお待ち申しております。どうぞよろしくお願いいたします。

 

通所リハビリ 六月といったら父の日です!

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母の日に比べて、どうしてもイベント性が薄く、忘れがちな父の日。お父さんたちは少し寂しい気持ちかも知れません。日頃の感謝や『お疲れさま』の気持ちを込めて、父の日のお祝いをしました。ゲームコーナーの射的では的中すると歓声が上がり、外れると「あ~悔しい」「頑張れ!」の声が飛び交っていました。利用者様、職員ともに夢中になれる一時を過ごしました。参加して下さった方には、ささやかですが文房具やキーホルダーを景品として差し上げています。カラオケコーナーでは男歌を披露していただき、習字コーナーでは〝父の日〟をテーマに沢山の作品を書いていただきました。力強く『父の日』と書かれた作品から『父乃日至福感』という大作まで。同コーナーでは俳句を詠んで下さった方もいます。

 いとしさに つい抱きしめる 孫娘       天野譲様
 リハビリで 動かぬ手足 訓練中        山口忠男様
 リハビリで 励まし続ける 我が息子      寺崎茂之様
 父の顔 知らぬ私も 父となり         櫻井幸三様
 お茶菓子に 奈良漬け一切れ 頂いて
           「金時顔」になりし父   石川喜美枝様
 娘むこ 義父さん感謝と 祝い酒
 孫までも お祝いですと プレゼント      高橋三佐男様

 習字・俳句ともに創春館一階廊下に掲示してありますので、来館の際は是非ご覧下さい。
 会の終わりに、日頃の感謝を込めて当館ご利用の近藤マツエ様手作りの爪楊枝入れをプレゼントさせていただきました。創春館のお父さんへ。いつもありがとうございます!これからもお身体を大事に元気にお過ごし下さい。

 

しらさぎ のこぎりの響いたお誕生日会

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GHしらさぎでは、六日に二名の利用者様の誕生日会を行いました。当日はそのうちのお一方の誕生日でもあり、家族もお見えになっての誕生日会となりました。誕生日を迎えた方々に、プレゼントの贈呈を行い、長生きの秘訣など一言いただくと、嬉しそうな、照れくさそうな表情で話してくださいました。バースディケーキのロウソクは、誕生日を迎えた利用者様とお祝いに駆けつけてくださったご家族で一緒に吹き消していただきました。そのあと職員によるギターとのこぎり(?)による演奏でバースディソングを歌ってお祝いしました。のこぎりの不思議な音色にみなさん興味深そうに聞き入っていた、ちょっと変わったお誕生日会となりました。

 

あかしあの里Ⅱ つまみ食いは美味しいんですよね

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六月三十日相澤様の八十四歳のお誕生日会を行いました。午前にはカステラに生クリームをぬって、果物をトッピングした手作りケーキを作りました。相澤様にもお手伝いしていただきましたが、一かけ口にしてしまうというハプニングもありました。また、午後のお誕生日会では、飛び入りでわきあいあいの利用者様と職員が入り、ハッピーバースデイの歌を歌いました。そして、職員より、ささやかなプレゼントを送り、楽しいお誕生日会となりました。手作りしたケーキは、おやつの時間に提供し皆さん美味しそうに召し上がっていました。これからも、入居者様の心に残るお誕生日会を行って行きたいと思います。

 

GHゆめさき あいのやま 紫陽花見学!!

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GHゆめさきでは、六月二十三日に、あいのやま公園へ紫陽花見学に行ってきました。梅雨の真っただ中でしたが、日頃の行いが良かったようで、その日だけは晴天に恵まれ、色とりどりの紫陽花の花に、「綺麗ねぇ~」「すごいわねぇ~」と声が聞かれました。また、紫陽花を囲んで一句、俳句を詠んでみたり、好きな花と記念撮影をしたりと、思い思いに楽しみました。昼食は食の駅にて好きなメニューを注文していただき、おなか一杯召し上がりデザートのジェラートアイスまで、皆さん完食されていました。「来年もきたいねぇ~」と言う声も聞かれ、大満足の一日でした。

  紫陽花の 花より団子 食べたいなぁ

 

涼風の家 たくさん食べたバイキング

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 涼風の家では六月二十四日の昼食にバイキングを行いました。からあげやコロッケやたまご焼きなど色々な物が入ったオードブルから好きな物を選んでいただきました。「あれもこれもおいしそうでまよっちゃうね~」「好きな物ばっかりで全部食べたいよ」とみんなで話しながらたくさん召し上がりました。

 

今月の行事予定

☆通所リハビリ☆
 7日 七夕
14日 富士見ハーモニカクラブ
15、16、18、19日 お誕生日会
22日 ケーナサークル
23日 フラダンス「レアレア」
30日 グリーンティー演奏会
31日 南橘リコーダーの会
 

☆あかしあの里Ⅰ☆
 7日 七夕
中旬 流しそうめん
下旬 外食ドライブ
 

☆あかしあの里Ⅲ☆
 7日 七夕
15日 手作りおやつ
24日 お誕生日会
日程未定 紫陽花ドライブ
 

☆GHゆめさき☆
 7日 ぽらりす七夕会
13日 外出
18日 流しそうめん
27日 お誕生日会
 

☆星辰の家☆
 2日 カキ氷作り
10日 お誕生日会外食ツアー
23日 流しそうめん
 

☆療養棟二階☆
 9日 おやつ作り
10日 買い物ツアー
30日 お誕生日会
 

☆療養棟三階☆
 3日 七夕
10日 買い物ツアー
17日 おやつ作り
31日 お誕生日会
 

☆GHしらさぎ☆
 6日 七夕イベント
中旬 おやつ作り
 

☆あかしあの里Ⅱ☆
7日 七夕イベント
中旬 流しそうめん
下旬 スイカ割
 

☆明月☆
 7日 七夕
17日 たんぽぽ(音楽サークル)慰問
24日 伊香保中吹奏楽慰問
29、30日 流しそうめん
 

☆わきあいあい☆
 7日 七夕ドライブ
 8日 七夕そうめん
22日 パンバイキング
 

☆涼風の家☆
17日 倉渕子供園慰問
27日 ゴスペルコンサート
 

☆春らんらん☆
7日 七夕
10〜13日 前橋七夕祭りツアー
20日 お誕生日会
28日 暑中見舞いを書こう
 

☆朱咲の家☆
 7日 お誕生日会 慰問ボランティア
10~13日 七夕まつりドライブ
16日 流しそうめん
23日 花火
28日 お誕生日会
 

☆DSゆめさき☆
 7日 七夕イベント
 8、9日 オヤツ作り
11、12日 七夕祭りドライブ
15、21、24、25日 お誕生日会
22日 映画上映会
23日 久保のぶゆきカラオケショー
26、28日 流しそうめん
 

 

院長先生の健康豆知識

血液循環 雑談

 「君の手、冷たいね。」必死の思いで握ったその手、「でも手の冷たい人は、心が温かいと言われているのよ。」と、ニコッと微笑み、私を見つめる彼女のまなざし。忘れられない青春の一風景です。
 あれから四十年、若い女性の手を握ることはなくなりましたが、若くない女性の手は始終握っています。昔こんな風にさりげなく女性の手を握れれば・・・など考えつつ、手で触れる体温を感じながら、この人の血液循環は?と思いを馳せています。もし、異常に冷たい手であったのなら、いくらか脱水気味?とか、心臓の機能低下?とか、考えます。血液循環が悪い場合、体は最も大切な部分への血流を確保しようと、手足の血流を犠牲にするからです。したがって、もう会話もできなくなっている人であれば、手の感触は、その人の貴重な情報源となります。もしやあの時、彼女はあたしに手を握られて、緊張のあまり手が冷たくなっていたのでは?と、ニンマリする時があります。ハラハラ、ドキドキして気が付いたら、手にじっとり汗をかいていたという経験は誰にもあるでしょう。戦闘態勢とそれが終了したときの反応です。まず戦闘態勢に入るための準備として、血液は骨格筋に集められます。そのため手足は冷たくなり、顔面は蒼白となるのです。戦闘が終わると(緊張が解けると)、どっと血液が戻り、血管が拡がり汗が出ることになります。動物にはすべてハラハラ、ドキドキの機能が備わっていると思われますが(そうでなければ食べられてしまします)、多分ハラハラドキドキの場面を想像しただけで、身体が反応する動物は、人間だけでしょう。「梅干し」という言葉だけで唾液が出るように、ヘビという言葉だけで鳥肌が立つように、私達人間は言葉で自律神経を操作してしまいますし、これを利用すれば、思い通りに心臓の鼓動を調節することができる人の存在も十分納得できます。催眠術で実際に手の血流が増えるように、「思い」で体に流れる血液も変化するようです。最近はあまり耳にしなくなりましたが、「恋わずらい」という病が昔ありました。これなどは恋しい思いが募って内臓へ行く血流が滞り食欲が湧かない状態と考えられますが、「思い」は想像以上に私たちの身体を操作するようです。源氏物語などでは物の怪に憑りつかれると、死んでしまうこともあるのですから。
 子供たちの徒競走で感じたことですが、保育園レベルでは無邪気にただ走っている子が多いのですが、徐々に親の期待や周囲の思惑を感じるのでしょう。年を経るごとにスタート前の緊張感がこちらに伝わってきます。小学校も高学年になれば、徒競走を思い浮かべただけで、ドキドキする子もいるでしょう。そんな風に「思い」だけで私たちの循環は変化するようになります。大人になってストレスのある生活というのは、徒競走のドキドキが持続する状態とも言えましょうか?無邪気に走りを楽しめる子供のように仕事ができればいいのですが、そんな仕事はそうそうに見つかるものではありません。徒競走で様々な子供たちがいるように、仕事の現場でも過度の緊張と不安にさいなまれる人がいます。こうした人達は、心が戦闘状態にあるため、やはり血のめぐりは骨格筋を中心にめぐるようになります。したがって十分な骨格筋があれば、心臓にかかる負担は少なくなります。ストレスに強い身体とは、筋肉の多い身体でもあります。もともと人間の身体とは、必要な時に必要な臓器に血液が流れるようにできています(食べたら内臓に血液が流れるように)。そんな風に血圧も維持されているはずなのです。しかし生きていくうちに出来上がった、間違った「思い」が、そうした自然な血液の流れを乱し、身体の不調をもたらすのです。
 ゆったりとした気分、穏やかな呼吸、適当な運動、これらの健康法はすべて血のめぐりを良くすることにつながっています。わけても、何よりも運動により汗をかくこと、これに過ぎる健康法はないと確信しています。

 

文芸作品

 六十年前 この人ならと 決めたりし
        父さん思う 病にありても

 何もかも 忘れ去りし 夫のもとに
        大好きだった バラの大籠

岡野 準子 様

 

 あじさいの 花も露に ぬれそめし
        梅雨の間低く 頭べたれつつ

高橋 三佐男 様

 

 生きて居る 証し知ってる 古日記
 麦終わり 田んぼは緑に早変わり

 朝取りの キャベツ切る音 トントンと
 梅雨時は 散歩も出来ぬ もどかしさ

 あれこれと なやむ事のみ 老夫婦

菅野 邦夫 様

 

厄年は もうないのだと 知る八十路
薬より 医師の一言 楽になる
腹の虫 己の未熟 棚に上げ
もう少し 飲もう明日は 休肝日
順番を 競い最後は 皆おなじ

影山 えいじ 様

 

 老いてより ますます盛ん 意地とツッパリ

トーリン 様

 

作品紹介

今月は短歌や川柳だけでなく、絵画や手芸作品の紹介してみようと思います。
まず最初の作品は、デイサービスわきあいあいの利用者様の作品、三点です、昔から絵が好きで、お年をとっても若い頃を忘れずに、楽しく絵を描いていらっしゃるそうです。

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紙面では白黒なので分かりにくいと思いますが、どの絵も本当に素晴らしい色彩で素敵な絵に仕上がっています!
残念ながら、実物は当法人にはありませんが、各施設の掲示板には、カラー版のさんぽみちが掲示してありますので、ぜひそちらをご覧になってください。

続いての作品は、デイサービスゆめさきを利用されている、小島篤子(とくこ)様の作品です。

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初めは簡単な作品からでしたが、こんなに手の込んだ作品が出来るほどになりました!利用当初は、ほとんど動かなかった右腕も、今はご本人様の努力の賜物で、上がるようになっています。

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刺繍のアイデアも、担当職員と協力しながら、本人様が頑張って考えて出来た物です!今までに出来た作品はざっと見るだけでも三十枚以上となり、現在も励まれています!

 

編集後記

今月号のさんぽみちはいかがだったでしょうか?徐々に蒸し暑さが増していく中、みなさま体調を崩さずお過ごしでしょうか。梅雨があけますと、暑さも厳しくなり、体調を崩しやすくなるかと思います。体調管理をしっかりと行い、夏らしくいい汗をかいて暑い夏を乗り切りましょう。

広報委員会副委員長  田中 智