平成26年5月号

創春館さんぽみち5月号もくじ

・新入職員特集
・今月の事業所便り
・院長先生の健康豆知識
・今月の行事予定
・文芸作品
・編集後記

歓迎!新入職員御一行様!?

踏破!雪残る鍋割山!

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去る4月19日、新入職員の歓迎遠足で、赤城山の外輪山である鍋割山(なべわりやま・標高1332メートル)に登ってきました。
姫百合駐車場~荒山高原~鍋割山山頂という、登山愛好家の間ではハイキングコースに位置づけられているコースでしたが、コースの所々に雪が残っていることもあり、普段山登りはおろか、これという運動の習慣もない全くの初心者にとっては、なかなかに険しい道のりに感じられたようです。スタート後、程なくして、息を切らしてしまったり、「もうホントに疲れた。」とつぶやいたりする姿も見られました。
とはいえ終わってみれば、所要時間の目安が往復4時間弱とされているところを、引率の先導も光り、ほぼ3時間で鍋割山登頂を果たし、駐車場まで全員無事に戻る事ができました。初めての試みにしては、快調なペースだったと言えるのではないでしょうか。
よく晴れていれば、山頂から富士山を望むこともできると言われていましたが、この日はあいにく空が霞んでいて、日本一の山を目にすることはできませんでした。それでも、山頂に辿り着いた時の達成感と、そこから見渡す関東平野の眺望は、参加者一人ひとりの心にゼロではない何かを与えてくれたように思います。
この先、社会人としての経験を重ねていく時に、必ず大小様々な壁に遭遇することがあるでしょう。その時、今回の登山のように、辛い事を乗り越え、簡単ではない事をやり遂げた経験は、その壁を越えていくための力になってくれるはずです。そういった意味でも、今回の鍋割山登山では、大変貴重な得難い経験をさせて頂くことができました。改めて感謝の気持ちが湧いてきます。
得難い経験と言えば、一説によると山頂での休憩中、登頂の達成感から高揚したのか、参加者の数名が前触れもなく立ち上がり、広がる関東平野に向かって突然、掛け合い漫才を繰り広げたということです。また、これはあくまでも噂ですが、その中に院長とおぼしき姿があったとか、なかったとか。きっと、彼らをそうさせた何かが、あの山頂にはあったのだと思います。興味のある方は是非1度、山に足を運んでみることをおすすめします。

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今月の事業所便り

療養棟三階 彩り鮮やか、おやつ作り

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療養棟三階では、4月17日におやつ作り(お茶会)を行いました。おやつ作りでは3色の茶巾しぼりを利用者様の方と一緒に作り、桜のパネルを鑑賞しながら茶巾しぼりを召し上がって頂きました。利用者様の中では慣れている方もいたようで、次々と作ってくれる方や、つまみ食いをしようとする方などが見られ、利用者様も職員も笑いが絶えないおやつ作りでした。利用者様からは「おいしかったでしょ」「これ私が作ったのよ、きれいでしょ」「桜の絵がきれいにできてるね」などの声が聞かれ、満足されたおやつ作りになったと思いました。

 

ケアセンター朱咲 お花見ドライブ

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今年も桜のきれいな季節になり、我が朱咲の家も1週間に及ぶお花見ドライブを実施しました。場所は南町公園。知る人ぞ知る穴場スポットで川沿いに並ぶ桜の木々がピンクのトンネルを作り、利用者様からも『キレイだね。』『近所にこんなきれいな所があったんだね。』と歓声がわいていました。お花見中には、部活の練習をする高校生と挨拶を交わしたり、とても素敵な春の一時でした。

 

DSゆめさき 春満開!ゆめさきお花見ドライブ

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デイサービスセンターゆめさきでは、7日~12日の1週間、渋川市子持町の社会体育館前の公園までお花見ドライブに出掛けました。お弁当を持って子持の社会体育館前の公園にて昼食を摂る予定でしたが、強風の影響で九日以外は子持の道の駅の休憩室にて昼食を摂りました。それでもいつもと違う場所で食べるご飯に利用者様の箸もすすみ、「おいしいね」や「楽しいね」といった声が聞かれました。ご飯を食べた後、しばし休憩をとり、再び車に乗リこみ一時間程のドライブに出掛けました。北橘の関水、国体道路沿いの桜並木を通り最後に敷島公園の枝垂れ桜を見ながらのルートでしたが、どの桜も満開で、その美しい姿をゆっくりと眺める事が出来ました。利用者様も、1年に1回しか咲かない桜の花びらを見ながらお友達や職員との会話に花が咲きとても有意義な時間を過ごせたと思います。また来年、桜が咲く日に利用者様が喜んで下さるような企画を考えていけたらと思います。

 

春らんらん 警察に御厄介になりました?春の遠足

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4月21日~24日の4日間、群馬県庁と群馬県警を見学に行って来ました。高速エレベーターに乗って驚きながら展望ホールに到着すると、目の前に広がるパロラマに『わぁー』っと声を上げ体を前に乗り出して眺める方、『すごいねぇ、初めてだよ』と感激される方、『怖いようだよ』と身をすくめる方。などなど。お昼は生協食堂でそれぞれにおいしそうなご飯を注文して満足そう…、お腹いっぱいになりました。午後からは皆が初めてで、楽しみにしていた県警見学。警察官の案内で地域を守っているコールセンターと指令室を見学。展示室の白バイを見つけ『あれに乗って写真を撮る!』と大はしゃぎ、警帽をかぶって敬礼をして記念撮影をしました。最後に県警の売店でお土産選びに夢中になって、集合時間に間に合わなくなる一コマもありましたが、それはそれで、春の遠足を十分満喫できました。

 

あかしあの里Ⅱ お花見とパンバイキング

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あかしあの里Ⅱでは、4月7日にお花見ドライブとパンバイキングを行いました。午前は車でお花見に行き、入居者さんからは「桜がとてもきれいだったよ。」「やっぱり桜はいいよね。」などの声が聞かれました。そのお昼には、パンバイキングを行い、「お腹いっぱいになったよ。」などの声が聞かれ、皆さんいつもより多めに召し上がられていました。笑顔たくさんで、盛りだくさんの一日になりました。

 

わきあいあい 青空に色とりどりの花のじゅうたん

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4月11日に箕郷町の芝桜公園に行ってきました。天気も良く、澄みわたった青空にピンクや白の芝桜が映え、利用者の方より「かわいい花だね!!」「良い時に来られて良かったね!!」と喜んで頂けました。来年も「また連れて来てね」という声も多く、「また、元気に皆で来よう!!」と誓いあいました。

 

しらさぎ 花より団子?のお花見ドライブ

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グループホームしらさぎでは、暖かくなってきたので利用者の皆さんとお花見ドライブに行ってきました、今回のお花見は利用者様の体調などを考慮して、2回に分けて行ってきました。1回目は上旬に、白川のあたりから下って、途中ベイシアでおやつの買い物を楽しんで、桃木川沿いをのんびりと流しながら、2回目は中旬にグリーンフラワー牧場でおやつの焼き饅頭を買いながら、お花見ドライブを行いました、利用者の皆さんは久しぶりの外出にとても喜ばれていました。中には「早く帰ってお饅頭食べよう。」と花より団子の方もいらっしゃいましたが、それぞれにお花見を楽しまれたようです。

 

あかしあの里Ⅲ 楽しい手作りおやつ

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4月22日に、手作りおやつであんみつを作りました。寒天をきったり、盛り付けをしていただきました。みなさんの個性がでて、「大盛りにしておくれ。」や「あんこをたくさんのせてください。」「アイスクリームをもっと入れてね。」とにぎやかに作りました。3時のおやつで食べ始めると、自分で作ったせいか、皆さんあっという間に食べてしまい、「お替り無いの。」「もっと食べたかったわ。」と嬉しい声がしました。次回も楽しい手作りおやつを提供したいと思います。

 

明月 春だ!花見だ!明月だぁ!

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明月では春の陽気に合わせ北橘の関水、箕郷の芝桜公園、前橋の敷島公園にお花を見に行ってきました。花となると目の色が変わる明月のご利用者様。「あんな色もあるんだねぇ」と色とりどりの芝桜を楽しまれていました。坂道はきつかったようですが…。来月から伊香保は園芸シーズンです。定番のきゅうりを始め、今年はカブやシソ等も予定していますので楽しみにお待ち下さい。

 

クリニック通所リハビリ クリニック花壇作り始めました

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今年も新緑の眩しい季節になりました。クリニックの南側の庭では、着々と花壇・農園作りが開始されています。利用者の方々から寄付をしていただき、お花や野菜の苗が集まっています。現在、なす・トマト・ポップコーン用のとうもろこしやマーガレット・百合等さまざまなものが植えられています。陽気も良くなりましたので、利用者様とリハビリの中で一緒に手入れを行いながら、大切に育ててゆきたいと思います。そして、収穫を楽しみたいと思います。

 

 星辰の家 恒例のお花見ツアー!

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星辰の家では、4月7日から11日にかけて桜の花見ツアーを行いました。今年は風の強い日もありましたが花見ツアーの予定日と開花時期が見事に重なり、全日利用者様全員に満開の桜を楽しんでいただきました。今回はこもちの里、敷島、坂東の湯、千本桜と沢山の場所に行くことができ、どの場所でも楽しむことができ、皆様に大変喜んでいただくことが出来ました。おやつとジュースを用意して桜のよく見える所でみなさんと召し上がり風の強い日は車の中でおやつを召し上がりながら桜を鑑賞しました。桜をバックに沢山写真も撮る事ができ、施設に戻ってから「この間の時の写真だね」と皆様笑顔で見ていられました。こもちの里などでは、とてもスペースが広いので皆様一生懸命歩いていただき、後日利用者様から「あの日はたくさん歩いて良く眠れたので毎日歩くリハビリをしたい」と自らおっしゃっていただき、とてもいいきっかけになる事が出来ました。また来年も今年以上に皆様に喜んでいただけるような花見ツアーを行っていきたいと思います。

 

通所リハビリ やっぱり花より焼き饅頭でしょ

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前橋に開花宣言のニュースが流れ、計画通りでは間に合わないと決断、急きょ4月2日(水)よりお花見ドライブ開始となりました。今年は桃木川沿いから敷島公園、県庁、さちの池、群大前へ例年のコースに、なかなかご参加いただけなかった利用者様を対象に日輪寺の桜を楽しむというコースを加えて出掛けることになりました。車中から川の流れに垂れ下がるように咲く桜を見て利用者様から「おみごと!!」の一言。花のトンネルを抜ける度に「わぁすごい!」の歓声。日輪寺の満開の桜では、思わず両手を広げて喜びを表して下さる方。皆様それぞれ桜への思いを表現して下さいました。桜の花のドライブコースをひとまわりしたあと、桜の花の香りを楽しみながらお茶とおやつのひとときを過ごしました。風にのって舞い落ちた花びらを手にとり「今日の思い出に、押し花にする」と話されていた利用者様の優しさに、心があたたかくなりました。今年も美しい桜を存分に楽しむことができ、本当に嬉しく思います。来年もまた同じように皆様と満開の桜を楽しむことができますように・・・・。そして今年こそ皆様待望の焼きまんじゅうにかぶりつくことができますように・・・・。

 観桜の 風又強し 花筏

 花冷えに 八重の花びら かたくなに

 桜林の 小径の隙間 陽のさして
         舞う花びらの 喜々として

 青空に しだれ桜の 枝映えて
         観衆和して 歓声上がり
                 

高橋 三佐男 様

 

涼風の家 晴れた日にはバーベキュー

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涼風の家ではバーベキューを行いました。当日は晴天に恵まれとても暖かったので「外が気持ちいいね!」と皆さん喜ばれました。カルビやホルモンを焼くいい匂いが漂ってくると「早く食べたいね~」とバーベキューコンロの周りに集まり、焼きたてを頬張りながらノンアルコールビールを楽しみました。「外で食べるといつもより食べられちゃうね」と皆さんたくさん召し上がり、バーベキューを満喫されました。

 

あかしあの里Ⅰ 美味しいものは、いくらでも入ります?

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あかしあの里Ⅰでは、4月1日にお花見に出かけました。当日は天気も良く、桜も満開で、とても良いお花見日和でした。ドライブも兼ね、吉岡温泉まで行き、途中途中の桜や、菜の花畑を見ては「きれいね」と外を眺めて喜ばれておりました。昼食も吉岡温泉の食堂にていただき、皆様は完食されておりました。また、22日、23日には、おやつバイキングを行い、お皿に並べられたお饅頭や和菓子を見て、皆様目をキラキラさせながら、色のきれいな和菓子を選ばれた方、昔ながらの大きな饅頭を選ばれる方、季節のお菓子を選ばれた方、思い思いのお菓子を選び堪能されていました。食べ終えると「もう一つ食べたい…」と言われる方もおり、笑いがおきる場面もあり楽しく過ごす事が出来ました。また色々な行事を行っていきたいと思います。

 

療養棟二階 一日限りのハワイのバカンス

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4月23日に療養棟二階では、お誕生日会を行いました。4月お誕生日者は1名で、昔旅行がお好きだったとお話を聞いたので「気分だけでもハワイを!!」と思い、職員でフラダンスを披露しました。ほとんどの職員が初めてでしたが、何日も練習に練習を重ね、本番では一番上手く踊れ、利用者様の中には楽しくなり一緒に踊って下さる方もいました。他にもリンボーダンスで笑ったりし、とても楽しいお誕生日会となりました。お誕生日者をはじめ、利用者様、職員一同療養棟二階は、その日だけ「南国でのバカンス気分?」を味わうことが出来ました。

 

GHゆめさき 今年もこの時期がやった来ました!!

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まずは、ホームの北側にある大きいな桜が見事に咲きました。ゆめさき自慢の桜です。ここだけの話、他の人の物でゆめさき所有ではないですが・・・。満開の桜の下、昼食を兼ねてお花見をしました。9日には、大胡町のぐりーんふらわー牧場へお花見に。利用者さんに作って頂いたのり巻きを昼食に頂きました。皆さん「美味しいね」といつもよりも食が進んだようでした。29日には、白井宿へお花見に。八重桜は満開で、その下を車で通ると車内では、「きれいね~」「大きいね~」と目を丸くして楽しまれていたようでした。公園には芝生があり、童心に返り寝転がる利用者さんもいて、楽しい時間を過ごすことが出来ました。利用者さん、職員も気分転換になったのではないでしょうか。天候の良い日には、外出できるようにしていきたいと思います。

 

今月の行事予定

☆明月☆
父の日イベント
買い物ツアー(高崎イオン等)
 

☆涼風の家☆
未定 ドライブツアー
 

☆春らんらん☆
 5日 端午の節句(鯉のぼり作り)
11日 母の日(いちご大福作り)
24日 お誕生日会 慰問(マジックショー&歌)
 

☆朱咲の家☆
上旬 鯉のぼりドライブ
11日 母の日
22、23日 外食バラ園でお弁当
28日 誕生日会
下旬 慰問ボランティア
 

☆DSゆめさき☆
 2、3、7、8、10、13日 つつじドライブ
 5日 端午の節句
 9日 避難訓練
12日 母の日
14、24日 お誕生日会
15日 久保カラオケショー
16日 映画上映会
17日 田口町寿会
22、23日 おやつ作り
 

☆わきあいあい☆
五月の節句
母の日
ポピー&藤ドライブ
 

☆星辰の家☆
 5日 おやつ作り
12日 歌謡ショー
下旬 お誕生日会外食ツアー
 

☆GHしらさぎ☆
 7日 お誕生日会
10日 母の日
下旬 おやつ作り
 

☆あかしあの里Ⅱ☆
 5日 子供の日 端午の節句イベント
10日 母の日イベント
 

☆通所リハビリ☆
 5日 端午の節句
10日 車椅子ダンス
13日 母の日を祝う会
14,15,19,20日 お誕生日会
17日 中村悦子歌謡ショーwithひまわり楽団
21~23日 老健作品展
27日 芙謡会
29日 光友会
 

☆あかしあの里Ⅰ☆
 7日 お誕生日会
12〜16日 母の日会
19〜23日 おやつ作り
25日 家族会バーベキュー
 

☆あかしあの里Ⅲ☆
11日 母の日
21日 手作りおやつ
日程未定 芝桜見学ドライブ
     夢を叶えるツアー
 

☆療養棟二階☆
 8日 買い物ツアー
14日 おやつ作り&母の日
22日 老健作品展見学ツアー
28日 お誕生日会
 

☆GHゆめさき☆
 5日 端午の節句
 9日 避難訓練
11日 母の日
25日 家族会・小旅行
 

☆療養棟三階☆
 8日 買い物ツアー
15日 母の日&おやつ作り
16日 本間様101歳お祝い
29日 お誕生日会
 

 

院長先生の健康豆知識

「糖尿病(DM)、炭水化物制限食実践記」Ⅳ

シリーズとしての、糖尿病(DM)にまつわる話も4回目となりました。前回では、カロリー制限の話から、炭水化物制限食に話が飛躍しました。血糖管理にカロリー制限の理論は妥当だろうかという問いかけだったのですが、どうも私の話は、理屈っぽくて、まどろっこしく、面白味に欠けるのでは、と危惧しています。一部の愛読者(東京都在住の後輩井上君は、インターネットを通じて、私の話をファイルまでしてくれているようですが)以外、反響が少なく、本当のところは分かりません。今回は、理屈は少なく、ズバッと結論だけを話しましょう。

太って困っている方、血糖が上がってきて心配しているという方へのズバッと分かりやすい対処方法です。血糖を上げて、肥る大元になるのは、炭水化物とブドウ糖等の糖類である。そして必要以上のブドウ糖を脂肪として貯えるのがインスリンであり、こうしたインスリンの働きが肥満につながり、肥満がインスリンの働きを弱め、血糖上昇に至ります。当たり前の事ですが、食事の後、血糖が上がり、インスリンが必要となる訳です。したがって、インスリンが少なくて済む為には(インスリンに脂肪を貯め込ませない為には)、食後血糖が上がりにくい食事をすれば、インスリンの量も少なくて済み、肥満にはならないという結論です。この理論では、カロリーは考えなくていいのです。脂肪や蛋白質を食べても、直接的に血糖を上げる訳ではありません。75gの砂糖水を飲んで、血糖上昇のグラフを見るテストがありますが、多分、75gの脂肪や蛋白質を食べても血糖のグラフの上昇がみられない筈です。今、こうして論をすすめながら、今迄どうして脂肪や蛋白質の75g検査を行わなかったのか、と、疑問を感じています。多分、やった人はいるのでしょうが、血糖に変化がないので、やっても意味のない検査という事はよく分かっていたのですね。カロリー制限で血糖上昇を抑える為には、脂肪を減らせと言われてきましたが、そうした理屈からすれば、75gの脂肪検査を行う筈なのです。したがって、脂肪分をとって、カロリーが増加しても、それは血糖とは何の関係もないという事です。
問題となるのは、あくまで食後の血糖上昇なのですから、食後血糖上昇の少ない食べ物を食べていれば太らないという訳です。私もこうした理論に賛同し、炭水化物制限食に挑戦してきました。挑戦といっても、そんなに大げさなものではなく、ごはんの量を半分もしくは3分の1程度に減らし、パンや甘い物を控える程度の事です。お腹が空いた時は、チーズやソーセージの燻製などでごまかすのです。脂肪、蛋白質については制限しないのです。そうしましたら、当然運動量との兼ね合いもありますが、体重が68㎏から65~66㎏と、少なくとも2、3㎏の減量となりました。私の知人、患者さんにも実験的に制限食に参加していただきましたが、多くの方が減量に成功しています。今迄なかなかやせようとしてやせられなかった人が、カロリー計算は考えず、唯一炭水化物(主にごはん、麺類、パン等)を減らす事で成功しているのですから、試してみる価値はあるでしょう。理屈として合っており、血糖上昇のリスクはないのですから、是非やってみて下さい。

再度結論を言っておきましょう。血糖を下げる働きのあるホルモンは、インスリンしかなく、インスリンが過剰に働かなくて済むようにするのが、食養生にとって最も大事な事です。その為に、炭水化物、糖をできるだけ控えるという事です。そこだけをおさえれば、カロリー計算はしなくていいという考え方です。実際ごはんの量を減らしてみると、最初は空腹感で耐えられない感じですが、しばらくすると慣れてきて、他の人が食べているご飯の量を見て、あの人は相撲取りか、と驚く事になります。また、今迄減量してもなかなか減らす事のできなかった、お腹まわりの肉が減ってきて、いわゆるお腹のくびれができてきて、感激する事になり、もっと頑張ってみようという意欲が湧いてきます。お腹まわりの肉は、インスリンの働きによる脂肪を貯めやすい場所というのは、知識として知っておくと有用でしょう。当たり前の事ですが、身体の構造、性質は人それぞれであり、肥満には、生活習慣、基礎代謝等々、様々な要因が関与しています。未だに知られていない要因もある筈です。したがって、炭水化物をたっぷり摂っても、太らない人がいるかも知れません。しかし、理屈では、炭水化物の制限は肥満に、そして血糖上昇に有効なのです。肥満やDMでお困りの方は、是非挑戦をお勧めします。挑戦する課程では、シリーズの中で私が話したように、炭水化物や糖が、薬物中毒に似て、いかに克服するに困難な代物か、あらためて認識する事になるでしょう。今迄なら、ひもじい思いに耐えられなかった人も、今回は、脂肪や蛋白質で代用できるのですから、以前よりは挑戦しやすい筈です。また、この挑戦は、食事内容(どの食物にどれだけ炭水化物が含まれているか等々)の勉強という点でも、挑戦しがいのあるものだというのが、現に実体験している私の感想です。

 

文芸作品

 親の背に 無名の山に 子はのぼる
            百名山と肩をならべる

 長き道 牛歩にせんと しめし合い
            共に励まし 八十路を歩む

 老二人 遠き記憶が 近くなり
            近き記憶が 遠くなる日々

影山 えいじ様

 リハビリの サンディングを見ていた 友は言う
             まるで機織りを しているようだと

 春らんまん 八十才の老も 心ウキウキ

 クリニック 窓辺にうつる 木々のゆらぎを
               ゆったりゆったり

トーリン様

 

編集後記

五月号のさんぽみち、いかがでしたでしょうか?五月に入り、季節も変わり、暖かい陽気になってきました。暖かい陽気に油断せず、くれぐれも健康管理には気をつけて過ごして頂ければと願っています。通所リハビリでも、各利用者様が一生懸命リハビリに取り組まれており、それぞれの方々にいろんな思いが感じられますこれからもそうした利用者様の思いに応えられるようないい介護が出来る様、お手伝いをしていきたいと思います。

創春館通所リハビリ 岡田 藍