2023年5月号 創春館療養棟3階特集!

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創春館療養棟3階特集!

創春館療養棟3階

創春館療養棟3階

創春館療養棟3階

 4月19日(水)療養棟3階では利用者様と一緒に苺ジャム作りを行いました。まずは苺のヘタ取り作業から行い、細かい作業でしたが利用者様の手際がとても良く、あっという間に完了しました。
作業中は「やり方教えて」と積極的に作業する様子や「いい香り」「早く食べたい」などの声がたくさん聞こえてきました。
次は苺を袋に入れて潰し、砂糖とレモン果汁を加えて少し時間をおいてから火にかけていよいよ苺をジャムにしていきます。
苺を火にかけている際「うっかりしているとこげるからね~」「火加減はこのくらいがちょうどいいのよ」など、様々なアドバイスを特に女性利用者様から頂きました。
苺をかき混ぜながら火にかけているとだんだんとトロミがつき、甘くて良い香りが広がってくると利用者の皆様から「とってもいい香り」「もうできた?」などの声が聞こえてきました。
そしてついに苺ジャムの完成です。
完成した苺ジャムはヨーグルトに乗せてみんなで食べると、「美味しいね」「もっと食べたい」「また作りたいね」など嬉しいお言葉をたくさん頂きおやつ作りのイベントは大成功に終わりました。
 

 

今月の事業所便り

CL通所リハビリ 朝の一コマ

 皆さん来館されると、お茶を飲みながらご自身の落ち着いたタイミングで血圧を測ります。ノートに記入しファイルに閉じることもされています。本来であればスタッフがする⁉ことかもしれません。「ちょっと不親切」が皆さんの意欲の向上・セルフケアに繋がっています。個々のリハビリメニューや課題(間違い探しや数独・書写・塗り絵等)にも真剣に取り組まれています。
 間違い探しの「あと一か所!!」では、得意な方に聞いてみたり皆さんで探してみたりと和やかな雰囲気の中過ごされています。

CL通所リハビリ

CL通所リハビリ

 

GHゆめさき 明るく誕生日会のはずが?‼

 四月の中旬GHゆめさきでは利用者様の誕生日会を行いました。利用者様のリクエストもあり、お肉を買ってバーベキューの予定でしたが生憎の強風!残念ながらお肉は室内で焼く事となりました。皆さまにも一緒に楽しんで頂こうと職員がひょっとこの仮装をして賑やかに踊っていたところ、お祝いが嬉しかったのか感極まってまさかの号泣。その後は仲良く美味しい肉料理に舌鼓を打ちました。皆さまのお祝いの言葉やプレゼントが送られ、温かい雰囲気の中で会が終了しました。皆さまが一体感を感じられる心休まるイベントを今後もしていきたいです。

GHゆめさき

GHゆめさき

 

あかしあの里Ⅱ 清掃活動と手作りおやつ

 あかしあの里Ⅱでは、四月二日に町内の清掃活動に参加し、十六日に手作りおやつでカボチャの茶巾絞りを作りました。 清掃活動では町内の方々と一緒に大堰川の周辺をきれいにさせて頂きました。これからも地域に根ざしたグループホームを目指したいと思います。またカボチャの茶巾絞りでは入居者様に上手に作って頂きました。おやつの時間に食べると皆さん美味しそうに召し上がっていました。次回も手作りおやつを楽しんでもらいたいです。

あかしあの里Ⅱ

あかしあの里Ⅱ

 

星辰の家 お花見ドライブ

 うららかな春光のもと、星辰の家では利用者様方とお花見とお花見ドライブへ行ってきました。お花見では近所の安楽寺で椅子に座り、お菓子を食べながら時間が経つことを忘れるほど、桜と同じくらい会話にも花が咲いていました。また、ドライブでは敷島公園~桃の木川方面に向かい、車窓から咲き乱れる桜に「綺麗だね」と楽しんでいらっしゃる笑顔がとても印象に残りました。皆さんの表情がより一層、芽吹く新緑のようにキラキラと輝いていました。四季を感じられるこのような催しを沢山企画できたらと考えています。
 

星辰の家

星辰の家

 

明月 ホットプレートで美味しピザ

 強力粉、水、砂糖、ドライイーストを机に並べ「今日はピザを作ります」と言うと「作れるの?」「ピザってなに?」と次々に声が上がります。
作り方は簡単で、ポリ袋に全ての材料を入れて混ぜるだけです。みんなで順番に生地を捏ね、まとまってきたら生地の状態をチェックします。「もう少し粉入れなきゃ」というのは蕎麦屋を営んできたAさんです。アドバイス通りに粉を入れ、発酵させます。生地が出来たらホットプレートで15分ほど焼いて完成です。
「美味しそうだね」と出来立てをみんなで美味しく食べました。
春になり、暖かくなってきた今日この頃。明月では花のつぼみだけではなく、ピザの生地も膨らみました。
                

明月

明月

 

院長先生の健康豆知識

低酸素血症を生きろ

 
車椅子の奥様と、それを押して外来に来られる60代後半のご夫婦がいます。
奥様は脳血管障害で身体がご不自由、ご主人は慢性閉塞性肺疾患(COPD)という方です。
ご主人の経皮的動脈血酸素飽和度(SPO2)は、ずっと前から、パルスオキシメーターで90%前後という値です。
そんな値はコロナであれば肺炎が疑われ、入院となります。
常時酸素療法が必要な状態なのですが、種々の事情から酸素を使うことなく、仕事を続け、奥様の介護にも取り組んでいらっしゃいます。
やせ細って、少し青紫色を感じさせる顔色で、車椅子を押しつつ診察室に入ってくる小柄なご主人を見る度に、その頑張りに敬意を表する事になります。
COPDという病気は、密かに進行する嫌な病気で(ほとんどはタバコが原因となります)、息切れ、咳、痰等の症状で気が付いた時には、既に3分の2程の肺が役に立たなくなっているようです。
「私は散々タバコを喫っていい思いをしてきたんだから、仕方ないのよね。」と、あっけらかんと病気を受け入れていた高齢の女性がいましたが、タバコを喫ったからって誰もがCOPDになる訳でもないので、COPDの方には同情もされます。
COPDも酸素が必要となる位悪くなれば、当然呼吸に要するエネルギーも増え、大ていの場合食物から得られるエネルギーよりも多くのエネルギーを消費する事になります。
従って貯えられていた脂肪が減っていく事になります。
呼吸で使われるエネルギーというのは、努力する呼吸の場合、長時間に亘る為、結構なエネルギー量となります。
その為、肺に問題を抱えている人の場合、元の体重を維持しているか、やせてきたかは呼吸状態の大きな目安となります。
マスクをしているとマスクの抵抗の為、少しは呼吸に使うエネルギーが増え、やせる事になる可能性もあります。
このご主人に「3000mの山で生活しているようなものですよ。鉄人ですね。」と申し上げたら、「ひどい時には動けなくなってしまいます。
仕事よりも介護の方が重労働です。」、と、話されました。
「低酸素が続くと心不全になる恐れがあるから、無理しないでくださいね。」と申し添えました。
低酸素の生活という事で、ふっと、高地トレイニングの事が思い浮かびました。
健常な肺の持ち主であれば、高地に順応するように、赤血球が増え、筋肉では毛細血管が発達し、筋肉への酸素運搬能力が向上し、有酸素能力や心肺機能の向上、筋肥大や筋持久力の向上が期待できるようです。
しかし、高地でのトレイニングは大量のエネルギー消費となり、大量の食事摂取が必要となり、その為の弊害も沢山あるに違いありません。
あらためて男性の足をじっくり触ってみたところ、低酸素に耐えているにしては、ほっそりとした足でした。
酸素効率の面から男性の足は酸素を多く使う筋肉ではなく、少ない酸素で済む持久力のある筋肉で構成されているのではと想像しました。
マラソンランナーの足もとても細い足ですね。
低酸素状態が長く続いている男性の身体は、低酸素に適応できる身体になっているに違いありませんが、長期に亘る低酸素状態は心肺を始め、各種臓器の障害をもたらす恐れがあります。
男性の頑張りは、人間がどのようにして低酸素に耐えていくのか興味ある症例です。
しかし、困難に立ち向かい続ける努力に畏敬の念を抱きつつ、酸素使用が許される情況を願っています。

 

頑張り屋職員紹介

貴田美枝(介護士)

所属 あかしあの里Ⅰ
エピソード 利用者さんとのコミュニケーションで気を付けていることがあります。
一つは目を見て目線を合わせる事。
二つ目は、感情を共有する事です。話しかけても気が付かない、状況が理解しづらい、視野が狭い場合もあるので、相手の視野に入り、目を合わせて話すようにしています。
目線を合わせるという基本的な動作も、現場では疎かにしてしまいがちです。
同じ高さで物を見ること、同じ視点を持つことが、感情の共有に繋がると思っています。

 

リハビリコラム

転ばないためには

 一年を通して多くの転倒の報告があります。
家の中での転倒で一番多いのは居間です。
その次は玄関、階段、寝室と続きます。
日中過ごしている部屋でのちょっとした段差やカーペットに足を取られて転ぶことが想像されます。
日常生活では転倒しない生活を送ることが大前提です。
ではどうして転んではいけないのでしょうか?
転倒すると骨折や頭部打撲で硬膜下血腫になることがあります。
これらは寝たきりや介護度を重くしてしまいます。
転倒の原因は加齢に伴い筋力やバランス、持久力、柔軟性等が衰え反射的に転倒を回避することが難しくなることです。
また視力の低下や視野が狭くなることで空間の認知力が低下します。
椅子やテーブルなどにぶつかったり、ドアの敷居やカーペットにつまずいたりすることもあります。
転ばない環境にするにはまず安全な動線の確保が必要です。
床の上のものを片付け、障害となるものを置かないことです。
夜間の移動は照明をつけて足元が確認できるようにしましょう。
コードなどの配線はまとめ、壁に沿わすなどします。
引っ掛かりやすいカーペットはしっかり留め、コタツ布団は思い切って使用しないなどの選択も必要です。
1~2㎝の段差であってもつまずきますのでスロープや手すりを取り付けましょう。
家での環境を整えられたら転びにくい身体を目指しましょう。
老化に伴い姿勢が崩れると歩幅が狭くなり、おしりや太ももの筋力、股関節の可動域が低下します。
日ごろから筋力強化を行い全身の運動を継続して行うことが転倒の予防につながります。
 

理学療法士  齋藤輝美

 

将棋好き集まれ~

4月16日(日)、富士たちばなクリニックの将棋好き職員が5人集まり、東京立川市にある会場にて、朝日新聞社後援、日本将棋連盟主催、第123回職域団体対抗将棋大会(通称、職団戦)に参加して来ました。多くの企業様が参加する中、当法人から参加するのは今回で4度目となります。結果は本戦1回戦敗退。慰安戦3回戦敗退という結果になりました。以前ベスト8の結果の時もありましたので、それを超えられるよう次の秋の大会も頑張りたいです。もし職員の中で他にも将棋好きの方がいらっしゃいましたら、是非一緒にやってみませんか?ご希望があれば、創春館療養棟2階の庭田まで御一報下さい。勤務後一緒に対局お願いします。
また将棋は頭の体操にもなります。利用者様の中にも将棋好きの方がいらっしゃいましたら、各施設の自称、将棋名人・・??な職員と対局してみて下さい。良いレクリエーションになると思います。

将棋好き集まれ~

 

編集後記

新年度がスタートし一ヵ月余り。環境の変化などから疲れが出てくる時期かもしれませんね。食事、睡眠はもちろんですが、オン、オフの切り替えを大事に、自分なりの気分転換の方法を見つけ、五月病に負けず、乗り切っていきましょう!

創春館療養棟3階 馬場史朗