平成27年2月号

・通所リハビリ特集

・各事業所便り

・今月の行事予定

・院長先生の豆知識

・文芸作品

・作品紹介

・編集後記

創春亭で新春寄席★通所リハビリ

2月創春館通リハ写真①.JPG

職員は皆芸達者です!

月3日、新年最初の利用日に、クリニックデイと通所リハビリ合同の新年会を行いました。
まずは、皆様に大きな円になっていただき、開会の挨拶。そして、太鼓に合わせて、獅子舞を披露させていただきました。獅子舞に頭を噛まれると、その年が健康に過ごせると言う言い伝えがあります。獅子になりきった職員が利用者の頭をガブリ・・・。嬉しさとも恐怖とも思われる声がとびかいました。そして、代表の利用者様により乾杯の発声をしていただき、皆様の健康・ご多幸を祈願して、お神酒で「かんぱ~い。」金箔入りの日本酒を振舞わせていただきました。
次は、新年にふさわしい余興ということで、おなじみの「染之助・染太郎」ならぬ染之助・染子登場。本家本元は、簡単そうに行っていますが、いざ練習してみると、とても難しく苦戦しました。玉を投げる方も、傘を回す方も、コツをつかむまでは息が合わず不安でしたが、本番では「いつもより多く回っております。」の言葉通りになりホッとしました。芸の最後に「師長さんの大切にしている花瓶を回します。」との染子の言葉に、利用者様の笑顔が一変。会場は、ドキドキの緊張に包まれました。「花瓶を回します。」と、花瓶を持った染子が投げるマネをして、染子が回るというオチで「染之助・染子の芸」が終了し、拍手と歓声をいただきました。
その後は、皆様に体を動かしていただきたいと、2つの円に別れて紅白対抗雪合戦と称し、玉入れのゲームを行いました。この玉入れは、ビーチボールの上のバケツに玉を入れるというもので、力加減などによっては、バケツごと倒れてしまい、入れたはずの玉が落ちるという、ハラハラ・ドキドキのゲームでした。皆様、童心にかえって、バケツめがけて夢中で玉を投げておられました。職員も負けずに体を動かしましょうということで羽つきに挑戦しました。羽を落とした方が、顔に黒いテープで×をつけられ、ある意味、顔芸とも言えて、皆様に笑いを届ける事が出来ました。

 そして、お正月と言えば・・・初詣、初詣と言えば・・・おみくじですね。皆様に凶なしのおみくじを引いていただき、見事「大吉」を引かれた方には、素敵なプレゼントを致しました。最後に、「一月一日」を合唱し、新年会を終了しました。

 おみくじで、大吉だった方もそうでなかった方も、新しい1年が良い年でありますよう、心よりお祈り申し上げます。

 今年も宜しくお願いします。

 

今月の事業所便り

明月
アコーディオンコンサート

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 デイサービス明月では、1月22日の木曜日に、渋川アコーディオンサークルの方13名が来所され、アコーディオン演奏の慰問が行なわれました。19曲を演奏し、利用者の皆様が知っている曲もあり、歌ったりして楽しまれていました。利用者の皆様は「素敵な演奏会だったよ」と凄く喜んでおられました。これからも色々な慰問を行い利用者の皆様に楽しんで喜んでいただければと思います。

 

GHゆめさき
年の始まり・・・新年会

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 「変な顔になっちゃった。」と福笑いの逆バージョン、顔型のお面を被り、書いた顔を見合う笑いから始まった新年会。特大双六に「どきどきするー。」「負けたー。」と歓声とため息で午前の部は終了。昼食は刺身や天婦羅の手作り弁当。ほっぺが緩み瞼も緩み暫し休憩。午後の部は2班に分かれ、80個の風船を団扇で相手方の陣地に飛ばし、残り風船の数で勝負が決まる。途中足で蹴ったり、打ち返したり、少々の違反も出る混戦。風船を打つ団扇が、最後には自分を仰ぐ団扇になるほどの熱戦で終了し、楽しく開催することが出来ました。これからも、皆さんに喜んでいただける行事を考えていきたいと思います。

 

あかしあの里Ⅱ
三棟合同新年会

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   1月12日の成人の日に、新年会を合同で行い多数のご家族様のご参加を頂きました。ホーム長による院長先生の顔の副笑いや、餅つきを行い「よいしょ、よいしょ。」のかけ声も賑やかに美味しいお餅がつきあがりました。搗き上がったお餅は、その後の昼食でお汁粉や辛み餅にして、召し上がって頂きました。又、職員のつたない和歌を披露させて頂き、楽しい新年会のひとときを過ごす事が出来ました。巷では、インフルエンザが流行しているなか、今年一年、入居者様がお元気で過ごされ、いい年になります様に職員一同努めて参りたいと思います。ご出席くださった、ご家族様、本当にありがとうございました。

 

クリニック通所リハビリ
今年の抱負!!

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 新年を迎え、レクリエーションの時間に、今年の抱負について利用者様と話し合いました。その中で、やってみたいことや、もっとこうしたい!こうなりたい!という想いがたくさん伝わってきました。それぞれの目標に少しでも近づけるよう、一緒に頑張っていきましょう。今年もスタッフ一同、利用者様に満足いただけるよう、精いっぱいお手伝いさせていただきますので、どうぞ宜しくお願い致します。

 

しらさぎ
一年の計は書初めにあり??

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 グループホームしらさぎでは、毎年1月恒例の書初めを行いました。真っ白な半紙に緊張された様子もありましたが、好きな文字を力強く書いていらっしゃいました。皆さん1年の始まりや正月らしい言葉を選んでいる方が多かったのですが、なかには正月と関係ないものもいくつか・・・。ある利用者様は「小学生のころに習字を書いて以来ですよ。」とちょっと照れくさそうに話されていました。また、下旬には今が旬(?)のイチゴを使ってイチゴ大福を作りました。イチゴをあんこで優しくつつんだりと、入居者様にも手伝っていただき、美味しいイチゴ大福を完成させることが出来ました。

 それぞれに「売り物みたいだね。」とか「おいしいよ。」と、満面の笑顔で話され、召し上がっていらっしゃいました。また皆さんと一緒においしいおやつを作りたいと思います。

 

あかしあの里Ⅰ
あかしあの里合同新年会

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 1月12日にあかしあの里三棟合同イベント新年会及び餅つき会を開催しました。最初は餅つきでスタートです。利用者様、ご家族様にも参加していただいて「よいしょ~!」の掛け声で力一杯お餅をついていただきました。参加された利用者様は「いや~疲れるよ。」と言われつつも満面の笑顔でした。続いて名倉院長先生の顔で製作された福笑いでは、各ホーム長対抗戦で行われ、利用者様の掛け声の誘導に僅差の判定で大盛り上がり。昼食会はお寿司や豚汁をご家族一緒に召し上がっていただき、午後はあかしあの里名物?!各職員が作った和歌の発表を行いました。テーマは「新年」。上手な和歌や綺麗な和歌、ん??という和歌までいろいろでしたが、利用者様方は聞き入っておられ大きな拍手を送って下さいました。利用者様、ご家族様たくさんの笑顔があり楽しい新年会となりました。

 

DSゆめさき
風にも負けず、初詣に行ってきました

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 デイサービスゆめさきでは、1月5~10日の1週間、敷島の小石神社へ初詣に行ってきました。1人1回行けるように調整、その中で参加・不参加、利用者様に確認しながらの実施です。準備をして出発へ。五円玉をお渡しすると、ご縁があるようにと賽銭箱へ投げ入れ、各々好きに願掛けをされました。見ていると、その表情は真剣そのものでした。同じ敷地内には縁結びの石というものがあり、お参りはしたものの、女性の利用者様中心にその石にも夢中だったご様子です。初詣に出かけた週は、風の強い日が多く、穏やかな日を望むところではありましたが、事故も無く無事に行って来ることができました。「初詣に行けて良かった。」「大勢で行けるのは楽しい。」等といった言葉も多く聞かれ、利用者様に楽しんで頂けたようです。今年もゆめさきで楽しい時間を一緒に過ごせ、生きがいにつながっていきますように。本年もどうぞ宜しくお願い致します。

 

春らんらん
初笑い企画 新春落語&お誕生会

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 1月20日に落語家の風香亭粋楽さんが『夢金』を披露しに来てくれました。皆さん、真剣な眼差しで聞き入って、爆笑したり、頷いたり、驚いたり。「なかなか おもしろいねぇ。」「笑点みたいだねぇ。」「たまにはいいね。」などの嬉しい声をいただきました。その後に1月生まれの方のお誕生日会です。ハッピバースディの唄のあと午前中からビスケットを砕く人、材料を混ぜる人、器を持つ人、レモンを入れる人と分担して、皆で作ったチーズケーキを食べました。記念の色紙をお渡しすると何度も何度の見返したり、涙を浮かべて「ありがとう。」と喜ばれたり、楽しい美味しい嬉しい1日になりました。

 

わきあいあい
大盛り上がりのカラオケ大会

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 デイサービスわきあいあいでは、1月23日に新年会と証し、カラオケ大会を行いました。利用者様が唄い、それに合わせてスタッフが仮装したり踊ったりと大きな声で笑って大盛り上がりで楽しい1日を過ごすことが出来ました。【笑う門には福来たる】のように2015年の良いスタートを迎えられました。まだまだ寒い日が続きますが、体調管理には気を付けて、今年も職員の心を一つにし利用者様の笑顔、思い出が多く残せるよう頑張っていきたいと思います。

 

ケアセンター朱咲
もちつき大会

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 1月は新年一発目と言う事で、イベント盛り沢山で過ごしました。初詣から始まり、初市、誕生日会、もちつき大会、昔の遊びと続きました。中でも、もちつき大会は、利用者様のご家族も招待しての大イベントになりました。下は5歳から、上は93歳までの方が協力してつき、おいしいおもちが完成しました。おもちは辛みときな粉を用意しましたが、利用者様からは「両方おいしい。」と、とても好評でした。職員による“お相撲さん”の余興もあり、皆さんで楽しむ事ができ、良い一年のスタートが切れたように思います。

 

涼風の家
大盛況の新年会

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 涼風の家では1月24日に新年会を行いました。ご家族や地域の方々に参加して頂き、毎年恒例の職員の手作りの仕出し弁当は「とても美味しいですね~。」と喜んでいただきました。職員による余興はひげダンスで、玉ねぎや白菜が見事にナイフに刺さると「すごいね~。」と拍手、喝采でした。「見ていたら血が騒いできたわ!」とご家族が即興で職員と「麦畑」を演じて下さり、カラオケ大会も行われ、地域の方々やご家族が自慢の歌声を披露して下さいました。とても楽しい時間を過ごす事ができ、利用者様も喜ばれておりなした。

 

療養棟二階
皆の前で一年の抱負

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 療養棟二階は一月十四日に新年会を行いました。手作りの鳥居(創春神社)で参拝し、まずは甘酒で乾杯。そして次は利用者様と職員に、今年の抱負をみんなの前で叫んでもらいました。利用者様は「リハビリを頑張る。」が多く、職員は「ダイエットを頑張る。」・・・など叫んでいる方もいました。抱負を目標に今年も一年頑張ります。

 

あかしあの里Ⅲ
合同新年会で餅つきだ

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 1月12日に合同新年会として、あかしあの里Ⅰ・Ⅱ・Ⅲで餅つきを行いました。三棟の入居者がⅠの食堂に集まりますと、みんな何が始まるのかとわくわくした表情で中央のスペースをみつめます。蒸かしたての餅米が臼に入ると、いよいよ始まりです。みんなで声を合わせて「よいしょ、よいしょ」と応援しました。ある程度搗き上がると、参加した入居者の方一人一人に搗いていただきました。家族やスタッフに付き添われて、みなさん力強く杵を振るってくださいました。最後はお餅をほおばりながら、「楽しかったね。」「懐かしかった。」「来年もやりたいね。」と楽しんでいただけたようです。

 

星辰の家
家族と一緒に餅つき

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 1月22日に、星辰の家では恒例の餅つきを行いました。利用者様のご家族も参加してくださり、ご夫婦、または利用者様と職員で杵を持ち「よいしょ。」の掛け声に合わせ餅をつきました。そして、皆様のお蔭で美味しい餅が出来上がりました。つきたての餅をお汁粉にして、皆様に召し上がっていただくと、あちらこちらで「美味しいね。」との声が聞こえ、笑顔が広がっていきました。短い時間でしたが、皆様に楽しく過ごしていただく事が出来て良かったです。

 

療養棟三階
創春神社に初詣

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 1月8日に専門棟三階にて新年会のイベントを行いました。利用者の皆さんに初詣を楽しんで頂く為に、手作りの鳥居を柱に取り付け「創春神社」と名付け、利用者様と職員で参拝しました。中にはご家族様も一緒に初詣に参加され、「親子で初詣に行くのは久しぶりだ。」と笑顔で話されていました。参拝後は、甘酒やビール(ノンアルコール)などで乾杯し、初めは遠慮していた利用者様でしたが「久しぶりに飲むと旨い。」とお酒が進み、談笑されていました。一年の始まりのイベントとして、利用者様と御家族様と一緒に笑顔で過ごす事が出来、充実した新年会となりました。

 

今月の行事予定

☆通所リハビリ☆

3日 節分会
11日 水野先生のハーモニカ教室
13日 晃峰会
16〜18、20日 お誕生日会
19日 ぽらりす保育園お遊戯会

 

☆あかしあの里Ⅲ☆

3日 節分
14日 バレンタインデー
25日 手作りおやつ

 

☆朱咲の家☆

1日 地域のもちつき大会
 3日 節分
14日 バレンタイン
16日 お誕生日の外食ドライブ
21~27日 足湯ツアー

 

☆DSゆめさき☆

 3日 節分の会
 5、7日 映画上映会
 6日 久保さんカラオケショー
 9日 高山くに様百賀を祝う会
12日 ぽらりす交流会
14、20日 お誕生日会
16~18日 おやつ作り
23日 原東カラオケ会

 

☆あかしあの里Ⅰ☆

3日 節分イベント
14日 バレンタイン

 

☆GHしらさぎ☆

 3日 節分
17日 お誕生日会
下旬 おやつ作り

 

☆あかしあの里Ⅱ☆

3日 節分 豆まき
7日 お誕生日会
14日 おやつ作り

 

☆星辰の家☆

 2日 節分イベント
未定 お誕生日会外食ツアー

 

☆療養棟三階☆

 5日 節分
19日 おやつ作り(恵方巻き)
26日 お誕生日会

 

☆明月☆

 3日 節分の日
14日 バレンタインデー

 

☆わきあいあい☆

 3日 豆まき
 6、11日 お誕生日会・老梅の里ドライブ
12〜14日 バレンタイン
24日 お誕生日会

 

☆涼風の家☆

 3日 節分イベント
15日 お誕生日会

 

☆春らんらん☆

 3日 節分
13日 バレンタインデー
20日 お誕生日会<
25日 ハワイアン

 

☆GHゆめさき☆

 1日 家族会
 3日 節分 豆まき
14日 バレンタインデー
20日 お誕生日会
28日 歌のボランティア

 

☆療養棟二階☆

 4日 節分
18日 おやつ作り
25日 お誕生日会

 

院長先生の健康豆知識

「幸せホルモン、オキシトシンに注目」

 熊:久しぶりだのぉ。トラ、なんか浮かぬ顔をしているが、どうしたんだい?

 トラ:いやぁ、1年程前に、すぐ上の姉が亡くなってね。何となく姉の事を考える日があるって訳さ。

 熊:年はいくつだったんだい。

  トラ:67かなあ。何せ若かったもんで、まさか、そんなに早くとは想像もしてなかったんで、遠く離れていたから実感が湧かないんだ。

  熊:そりゃあ、若いね。仲は良かったんかい?

  トラ:俺らには、姉が二人いてね。一番上の姉とは、6つ年が離れていたせいか、世話を焼いてくれたが、下の方とは、4つ違いだったが、余り縁がなかった感じなんだ。どちらかっていうと、下の姉は異端な感じだったからね。

  熊:そりゃ、てめぇ、兄弟真ん中ってのは、何かとひねくれるもんだぜ。まして、てめぇは、男一人の末っ子とくりゃあ、可愛がられただろうよ。

  トラ:そうなんだ。お産婆さんが、チンチンがあったって叫んだのを聞いて、父親がどんなに喜んだかって話は、お袋から何度も聞いたよ。

  熊:それに比べりゃあ、亡くなった姉さんは、多分可哀そうだね。お産婆さんが、また、長女に続いて、チンチンがありません、と言った時の、てめぇの両親のがっかりする顔が目に浮ぶようだぜ。

  トラ:そんな事は今迄考えてもみなかったが、そう考えると姉が不憫だね。ずっと「また女か」で育てられた4年後、俺らが生まれ、お祭り騒ぎになるんだもんね。私との違いは、なんなんだって感じただろうね。

  熊:そうさ、てめぇは蝶よ花よで育てられたんだろう。

  トラ:蝶よ花よは、よく分からねぇが、特別扱いだったのは確かだろうね。何故か、そんな裕福じゃない家庭で、俺だけが毎日1本の牛乳を飲んでいたんだからね。「トラだけずるい」と下の姉が両親に文句言っていたのを覚えているよ。上の方の姉は、そんなものかと納得していたらしいけどね。

  熊:昔は跡取り息子というのが貴重な存在だったからね。多分、お姉さん達は早く嫁に出したいと両親は思っていただろうね。

  トラ:そうなんだ熊さん、よく分かるね。今から考えると、母親なんか、早く家から出したいの一心だった気がするよ。女は厄介者のようにね。

  熊:今と違って、昔はそんなもんだよ。だけどよぉ、生まればっかしは、自分ではどうしょうもねえもんな。

  トラ:そうなんだけど、熊さんよ、「また女か」で生まれ、育った姉の事を今考えると、悲しくなってくるぜ。突拍子もない事を考える姉でね。あれは姉が高二くらいの時かな。突然、東京へ行って、東映ニューフェースのオーデションを受けるからって、両親に言ったんだ。

  熊:そんなに美人だったのかい。

  トラ:まぁ普通だと思うけどよ。何でも写真審査は通ったっていうんでよ。両親はダマされてるってカンカンさ。結局、断念したけどよ。あの事件も振り返ってみれば、何とか自分をアピールしたいっていう訴えだったかも知れないって思ってるんだ。

  熊:そうかも知れないね。最近読んだ本だとね。赤ん坊が産道を通る時、オキシトシンというホルモンが出て、お産を助けるらしいんだ。また、このホルモンは赤ん坊がオッパイをまさぐる時出てきて、オッパイを沢山でるようにしてくれるそうだ。

  トラ:おいおい熊。やぶから棒におっぱいの話ってなんなんだい。

  熊:まあよく聞きなよトラ。このオキシトシンというホルモンは幸せのホルモンらしくてね。母親のオキシトシンが増えると、ちょうどおっぱいを与えている母親の身体の部分が暖かくなるっていうんだ。暖かくなった母親に抱かれた赤ん坊に暖かさが移り気持よくなり、赤ん坊にもオキシトシンが分泌され、このオキシトシンが心の安らぎを与え、不安に耐えられる心を作るというんだ。

  トラ:そうするっていうと、熊、気持よくオッパイを貰えなかった子供は、心の安らぎが少なく育つって訳かい。

  熊:どうもそのようなんだ。三つ子の魂百までってこともありそうなんだ。

  トラ:オキシトシンってのは、オッパイをあげてる時だけの問題なのかい?

  熊:いや、オキシトシンってのは、女だけでなく、男でもしょっ中でてるっていうんだ。多分男なら、女性のオッパイをキューッと吸った時とか、マッサージされたりとか、いい音楽を聞いたり、いい匂いを嗅いだりしている時にもでているらしいんだ。

  トラ:キューっとオッパイを吸うってのはいいね。分かる気がするぜ。そんな事が幸せな心の源って訳かい。

  熊:そうなんだ。オキシトシンがよく出ている人は、周囲の人を信頼したり、感謝する事ができ、人の輪が拡がり、同時に周囲の人からいやされるっていうんだ。トラなんてのは、大事に育てられたから、多分、沢山オキシトシンが出て、そんなに呑気坊主でいられるんだよ。

  トラ:呑気坊主は、言い過ぎだぜ。そんな風に考えると、下の姉にはオキシトシンが上手く働かなかったかもしれないね。経済的には恵まれていた姉だったが、心には安らぎってものがなく、いつも満たされない気分があったんじゃないかって気がするね。あらためて不憫で仕方ねえ。

  熊:だからよトラ、生まればっかしはどうしようもねえって考えるとよ、俺達みたいに何とか生きてこれたのも、自分が頑張ったからだと思ってるかも知れねえが、神様が与えてくれたものって気がするね。別に自慢する事でもないし、卑下する事でもねえって訳さ。

  トラ:だけどよお 熊、オキシトシンという宝物が俺らの身体の中にあると分かったなじゃ、この宝物を掘り出し、幸せになりてえもんだぜ。

  熊:珍しく頭が働いたなトラ、その通りだぜ。とりあえずは、温泉で汗を流してバカッ話でもしながら、気分爽快を目指そうぜ。

  トラ:合点だ!

 

文芸作品

 駅前の 雑木林に 月の影

中村 ツル様

 

来年も よろしく頼むと キュウイの木
        一つ残して あとの淋しさ

薄っぺらの 診察券を ポケットに
     仕舞いし時に 重さを知るる

孫たちと 屠蘇をチューハイに 酌み交し
     八十路をめざす 喉に転がす

影山 えいじ様

 

新聞で 友去り行くを 見る辛さ

子は無口 妻は無駄口 俺は愚痴

当たり前だと思ったら
   感謝の気持ちは 生まれない

当たり前が 幸せだと 思う心で
     当たり前を 生きて行こう

菅野 邦夫 様

寒干しの 大根軒に 肩並べ
     柿の吊るしも 色鮮やかに

節分の 掛け声強く 福を呼び
    大寒ふっ飛び 春も呼び込み

高橋 三佐男 様

 

★作品紹介!☆

星辰の家、貼り絵作り

H27 2月 星辰の家作品作り①.JPG

H27 2月 星辰の家作品作り②.JPG

星辰の家では、貼り絵が得意な利用者様がいらっしゃいます。本人の負担にならない様に、月に一つのペースで貼り絵作りをやって頂いています。下書きと折り紙を千切るのは職員が担当し、利用者様のセンスに託し作って頂いています。利用者様は集中して作業を進めてられますが、適度に休憩等いれて疲れないようにやって頂いています。本人様は一生懸命やるので声掛けには気を付けています。これからも元気に作品作りをして頂けるようにサポートしていきたいと思います。

  

編集後記

2月と言えば節分です。恥ずかしながら、この仕事について初めて、節分には柊鰯を飾るという風習を利用者様に教えてい頂きました。他にも十日夜の藁鉄砲や月見の仕方など、利用者様に教えていただくことが目新しくて、私が利用者様よりも夢中でイベントをやってしまっている始末です。色々なことを教えてくださる先生が、周りに大勢いらっしゃるというのは、私のような世代にとってとても貴重なことです。今後も様々なことを教えていただき、利用者様に心から楽しんで頂けるようなイベントを考えていきたいと思います。

広報委員 西澤 一輝